ピカチュウとコネクト
日時: 2013/01/08 13:59
名前: ヒガンバナ◆FZSxKKdq5s6 ID:foPBonk2

今作品は、初期のサトシとピカチュウのIFワールドです。
二人の心が入れ替わったら……といった内容。

http://www3.koro-pokemon.com/write/read.cgi?no=366
参加したことのある企画
メンテ
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Re: ピカチュウとコネクト ( No.1 )
日時: 2013/01/08 14:01
名前: ヒガンバナ◆FZSxKKdq5s6 ID:foPBonk2

 マサラタウンを出てから数日。
 10歳の少年=サトシは、ゴム手袋を両手に装着したまま、旅を続けていた。

「なぁピカチュウ。いつになったらオレの言うことを聞いてくれるんだ?」

 サトシの傍らには、黄色く少し太った愛らしい生き物が一匹。けれどそのプリティーな外見とは裏腹に、中身はひねくれ曲がっている。親であるサトシが何を言っても無視するし、勝手に放電して周りの人間を痺れさせる。

「……ピッ」
「胡坐なんてかいてないで、ちゃんと話し聞いてくれよなぁ」

 サトシなんてこの場に居ないかのように振舞うピカチュウ。道端に落ちているドングリをカリカリと食べる様子を見て、サトシは深い溜息を付きながら、真横に座っている細目の男に相談した。

「……なぁタケシ。何で懐いてくれないんだ? もうだいぶ一緒に居るって云うのに」

 唯一旅を共にする、ポケモンブリーダーのタケシ。彼とはあまり長い時間を共有していないが、割り何でも打ち明けられる、仲の良い兄弟のような関係であった。

「ふむ……。俺には恐らくだが、その答えが分かっている。果たしてそれを言ってしまっていいのかが問題だ」
「何だよそれ。分かってんなら言ってくれれば良かったのに」

 二人が見つめ合ってから数秒。サトシが真剣な顔をして教えてくれと言うと、タケシは妙な沈黙の中、

「サトシ。お前はポケモンバトルが弱い」

 と辛辣な一言。

「あ、やっぱり聞きたくないわ……」
「いいや、折角だから言わしてもらうぞ。お前はピカチュウに無理をさせ過ぎだ」

 予想外の一言に、思わず耳を塞ぐサトシ。それを他所に、タケシはペラペラと喋り出す。
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト ( No.2 )
日時: 2013/01/08 14:05
名前: ヒガンバナ◆FZSxKKdq5s6 ID:foPBonk2

「弱い……実に弱い。お前はパルシェンと対面するカイリュー並に弱い。マルスケがあるから大丈夫とでも思ったか? ふっ、笑わせる。貴様なんぞ、つらら5本打つまでもないわぁっ!」
「やめれくれぇっー!」

 サトシはついに耐え切れず、耳が張り裂けそうな程の大声を出した。

「どうした?」
「どうしたじゃねぇよ! マサラ出て数日の10歳に、そこまで言うか!」
「ふっ。10歳が免罪符になるとでも思っているのか?」
「この場合はなるわ! それにマルスケとかつららって何だ。せめて時代に合ったたとえをしてくれ!」

 二人が揉めていると、その騒がしさに苛立ちを覚えたピカチュウが、重い足取りで歩み寄って来て、
「ピカぁぁあ!」
 と、いきなり頭上にかみなりを落としてきた。

「うおぁぁっー! 何でオレだけぇー!」

 数十センチ先には、もう一人の男が立っている。それだと云うのに光輝く稲妻は、サトシ一人しか貫かなかった。当然のように真っ黒になる。

「……ピッ」

 そして再び無視モードに入るピカチュウ。
 タケシは近くに落ちてある小枝を拾い、それでサトシの身体をツンツンと突く。

「オレは、ベトベトンじゃねぇよ!」
「あ、起きたか」

 サトシが身体をパンパンと手で払うと、まるで漫画のように黒ずみが消えた。眉間にしわを寄せ、一人で呟く。

「……もう許せねぇ。短い脚を折り曲げて土下座されても許さねぇ。……待てこら電気ネズミ!」

 そう言うとサトシは、まるでラグビー選手のように勢いよくピカチュウの元に飛び込んだ。だがその瞬間、いつものように天の裁きが加わった。

「ピカぁぁああ!」
「ご、ごめんなしゃーい! かみなりだけはやめつぇー!」

 ピカチュウを握りしめたまま、脳天に電撃を喰らう。一瞬完全に脳がフリーズして、目の前が真っ白になった。
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト ( No.3 )
日時: 2013/01/08 14:05
名前: ヒガンバナ◆FZSxKKdq5s6 ID:foPBonk2

 しばらく気絶していたのか、サトシは何処か遠い所から、男の声を聞いた。

「──ろ。──きろ」

 男の声は、だんだんとサトシの意識を現実へと戻していく。そしてついに。

「起きろ」

 その声をはっきりと理解できるようになった。サトシが厚い目を開くと、目の前には予想していた通りの男の姿。

(あぁ、タケシか。なんかオレ、気絶してたみたいだな)

 上半身を起こし、辺りを見渡す。場所は先程と変わっていない。だがこの場に居るはずの人物の数が違う。
 確かにさっきまで、サトシとタケシの二人しか居なかった。けれど今、サトシの目の前には二人の人間の姿。サトシは頭の中だけで確認をする。

(タケシと……オレ? オレがオレの姿を見ている……?)

 そう、起きたばかりのサトシは、目の前に自分の姿を発見した。
どう云うことかと頭を悩ませる中、続いて視界に入ってきたのは自分の下半身だった。

(短かっ! つうか黄色ぉ!)

 ようやくここで、自分の身に何が起こったのか分かった。

(入れ替わったんだ。さっきのかみなりで……)

 最後に見た、その時のピカチュウの様子。
 少し長くなった脚をクロスさせて、細長い目付きでこちらを見下ろしていた……。

(ピカチュウと、オレが……)
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト ( No.4 )
日時: 2013/02/25 21:24
名前: ヒガンバナ◆FZSxKKdq5s6 ID:foPBonk2

(ピカチュウとオレが入れ替わった……)
 黄色い姿のサトシが、足組みをする自分自身を見上げていると、奴がいきなり立ち上がった。
「おい、お前。今は黄色いお前だよ」
 声のした方を振り返ると、サトシは自分自身に見下ろされていた。
(俺のことを言っているのかピカチュウ……)
 切なさと怒りの混じった表情で見返すと、奴はその顔で余計調子に乗り出した。
「ちょっと、肩凝ったわー。揉んでくれよ」
 甘やかされて育ったお嬢様みたいに、生意気な言葉を吐く。
(ふざけるな! 俺がそんな命令出したことあったか!)
 サトシは思ったことを叫んだつもりだったのだが、口からは発されなかった。
「はっはー! 悔しかったら10万ボルトくらい出してみろよ」
(いやいや! お前もまだ、10万ボルト習得してねぇだろ!)
 サトシは今の自分の立場の弱さをようやく正確に理解し、少しでも反抗しようと思った。
(お前にでんきショックができて、オレにできないわけがない!)
 全神経を集中させ、赤いほっぺたに力を込める。
(うぉぉおお! 来た来たぁああ!)
 赤いほっぺたからビリビリとした、今まで味わったことのない感触が押し寄せてきた。
(これがオレ様の……!)
 サトシが踏ん張った、次の瞬間……。

 ボカンッ!

 先ほどまで危険な香りが溢れていたほっぺたを中心に光が放たれ、同時に小さな爆発音。
 横で眺めていたタケシが二人に呟く。
「ふむ、なるほど。ピカチュウは『じばく』を覚えたようだ。俺もまだまだ知らないことが多い。勉強しないとな」
(な、何でだよ……)
 人間の姿をしたピカチュウは、黒焦げになった生き物の前で、激しく笑い転げていた……。
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト ( No.5 )
日時: 2013/03/25 22:21
名前: ヒガンバナ◆FZSxKKdq5s6 ID:foPBonk2

「そんなわけでサトシ。俺に勝てたら、このバッチをくれてやろう」
 タケシはグレーのバッチを胸ポケットから出し、サトシ(中身はピカチュウ)に見せた。
「場所は此処。2対2の交代あり。どうだ?」
 待て、待て。オレはまだポケモンをピカチュウしか持っていない。それに対してタケシは、イシツブテとイワークの二体。バカでもない限り、こんな勝負の見え透いたバトルを受けるわけがない。しかし……。
「あぁ良いぜ。勝負しよう」
 オレの身体をしたピカチュウは、迷いもせずそう言った。
(おーい! バカ発見したよ!)
「……ふん、流石サトシはバカだな」
(タケシ! 今の悪口、聞こえてっからな!)
 オレの叫びは誰にも届かず、ポケットバトルが行われることになった。
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト ( No.6 )
日時: 2013/03/26 00:13
名前: ヒガンバナ◆FZSxKKdq5s6 ID:foPBonk2

「いけ、イシツブテ!」
 タケシは、ポケモンが収納されている『モンスターボール』と呼ばれる赤と白のボールを、高らかに投げ上げた。
 するとその中から、本物の石でも動いたんじゃないかと云う生き物が、光と共に姿を現した。
(ふっ……。やってやろうじゃねぇか。たとえオレ一匹だけだとしても、死ぬ気で倒して、バッチを手に入れてやるぜ!)
 オレの姿をしたピカチュウも、同じようにモンスターボールを高く上げる。そして名前をコール。
「いけ、ポッポ!」
(って、おいーー!!)
 ズター! と音が聞こえそうな程、オレは派手に転げた。
(いつ捕まえたんだよ! オレはポッポなんて捕まえた覚えねぇぞ! お前あれか、目の前にポッポが飛んで来たから思わずボール投げちゃったパターンか!)
 当然のように、ピカチュウはオレの言葉に応答しない。完全に無視し続けて、ポッポに指示する。
(ふん。ひこうタイプのポッポじゃ、イシツブテに対応できまい)
 そう思っていたのだが、相手は『たいあたり』と『かたくなる』しか覚えていないようだった。
 タケシは、宙に浮くポッポに対して何も出来ず、『かたくなる』の指示を送り続ける。
「はははははー! どうだ、参ったか、タケシ。おい、ポッポ。『かぜおこし』をお見舞いしてやれ!」
 ポッポは素直に、自らの翼を羽ばたかせ、フィールドに鎌鼬に似た風が発生する。
「くっ、やるな……」
 タケシは何もすることができず、そのまま庇うようにして、イシツブテを引っ込めた。
(って、せこいわ、お前! 堂々と勝負しろ!)
「大丈夫か、イシツブテ? お前はよく頑張った。あとは後続に任せてくれ」
 続いて、タケシが二つ目のモンスターボールを、フィールドに投げ入れる。中から出てきたのは、とても長い、岩の連なり。ヘビにも似た形状をしている。
「どうだサトシ。イワークなら、そいつの柔な攻撃も苦としない」
「……ポッポ、戻れ」
 ピカチュウはそう言って、ポッポをボールの中に戻した。するとその後、ちょっとした間ができた。
「おい、いつまでそこで突っ立っているつもりだ。ポッポを戻したと云うことは、2対目を出すと云うことだぞ。早くいけ、お前」
 そうオレに言ったのは、ピカチュウ。当たり前と言わんばかりに、オレをフィールドに促せる。
(えー! ここでオレに交代かよ!)
 正直に言って出たくない。あんな頑丈なやつに対抗できる技なんて持ち合わせていない。
「勝ったらエサやるからよ」
(裏返せば、普段はエサ貰えないってことだよな?)
 オレは仕方なくフィールドに立った。いや、立たされたと云うべきだ。目の前には、今まで見たことがない程、大きな身体の岩蛇が佇む。
(こう云う時こそ、頭を使うんだ。まずは相手の技を、洗いざらい吐かせないと!)
「イワーク、まずは『たいあたり』だ!」
 たいあたり。人間目線で見ると、脆弱な技だと思っていた。しかし今、岩でできた巨体が自分に向かってきている。はっきり言って、恐怖でしかない。
「『たいあたり』か。まぁ好きに戦ってくれ」
(おい、トレーナー。放置すんじゃねぇよ!)
 なんとか余裕を持って、相手の後ろ側へ回り込むことはできた。しかしすぐにターンを決めてくる。
(動きが遅いのが救いだな)
「……なるほどな。だったらイワーク、『いわおとし』に切り替えろ!」
 相手は無闇に体当たりすることをやめ、近くにあった岩を尻尾で拾い上げた。そしてそれをオレに向けて発射した。
(うわっ! やべぇ!)
 その速度は目にも止まらぬスピード。まるで数倍大きくなったポッポが、全力でこちらに向かって飛んできているかのようだった。
(こんなの避けきれねぇよ……!)
 オレは走馬灯を蘇らすように、必死に思考を巡らせた。そして出た結論が。
(避けられないのなら、壊すまでだぁ!)
 しかし自身の使える技は、『でんこうせっか』。電気技は無理。
(って、壊せねぇじゃん!)
 考える暇もなく、オレは飛び来る岩に『でんこうせっか』で立ち向かった。
 しかし良く考えてみると、不条理に気付くことができた。相対速度が上がり、自分へのダメージが倍増するだけじゃないのか、と。
(ダメだ! やっぱり避けないと!)
 瞬時の機転が効き、『でんこうせっか』のスピードを利用して、ギリギリのところで、岩を交わした。
「今だ、イワーク。『しめつける』!」
 相手に背中を向けてしまったオレは、迫り来る攻撃に対処することができなかった。その結果、捕まった。
「サトシ、降参するなら今のう──」
「しねぇよ」
(お前、返事早ぇから!)
 だんだんと締め付ける力が強くなってきて、余計なことを考える余裕もなくなってきた。
(こうなったら最後の手段……死なば諸共だぁ!)
 身体に電気を巡らす。しかしオレは、その電気を上手く放出することができない。その結果がこれだ。
(『じばく』だぁ!!)
 身体がひかる。爆発により相手を巻き込めば、負けはしない。
(うおぉぉ!!)
 しかしタケシは、オレがまさに爆発しようとした瞬間、自らのポケモンにコールした。
「イワーク、『まもる』」
 不思議な守りに包まれたイワークを置いて、オレは一匹爆発した。
(な、何で『まもる』なんて覚えてんだよ……)
 オレはそう頭の中で呟いたきり、意識を失った。
「サトシ、俺の勝ちだ。バッチは残念だったな」
「いいさ。またリベンジすっからさ」
 オレになりきったピカチュウは、既に一人前気分であった……。
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト ( No.7 )
日時: 2013/06/17 17:28
名前: ポッポ ID:Jc1TiHpQ

続きが気になります
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト ( No.8 )
日時: 2014/04/20 19:32
名前: ヒガンバナ◆DbRD.YjReOQ ID:ULoC1sIM

 タケシとのバトル後。
 敗北の悔しさとピカチュウへの憤りで、オレは唇を噛み締めていた。

 負けた。
 ただ負けるだけなら、トレーナーと一緒に反省できるのだが、今回は普通のバトルならあり得ず、たった一人で戦っていたのだ。
 身体を動かし、主人の期待に応えるポケモン。そして彼らのパーソナルを最大限に引き出すため、共に額から汗を流すトレーナー。両者がシンクロして、初めて良いバトルが生まれるのだ。
 だがバトル中、打開策を考える時間がないというのにも関わらず、指示は一切なかった。トレーナーの《目》がないと、ポケモン達は適切な動きができないのに。
 あれからずっと俯いている。迷っている。そんなオレに、一つの甲高い声が降り掛かった。

「元気出しなさいよ、ピカチュウ。たまには負ける時だってあるものよ。肝心なのは、負けたバトルから何を得て、次にどう活かせるか。そうじゃない? 私はそうやって強くなってきたのよ」
「……お前は」

 鋭利なくちばしと、回るような舌遣いで、傷心したオレの心に入ってくるのは、ピカチュウがいつの間にかゲットしていた、もう一匹のポケモン。その名前も《ポッポ》。
 何故元は人間であるオレが、ポッポなんかに慰められているのかはおいておき、なかなかに良いことを言うやつだと思った。

「ポッポ、か……。ていうかお前、メスだったんだな。それにしてもほんっと、それっぽいこと言うよな。……その考え、嫌いじゃないぜ」
「なに、まさか私に惚れた? 悪いけど、私は私が認めた者にしか惚れることはないわよ。もしもあなたが、私に気に入られたいと思うなら、そうやっていつまでもイジイジしてないで、しゃんと前を向きなさい」
「……だよなぁ」

 そうオレが呟くと、ポッポ姉(仮)はクスリと笑い、空に飛び上がった。

「あなたが知らない世界、あなたがいくら手を伸ばしたって届かない世界。あなたが見つけられない世界。でも私は……」

 そう言ってポッポ姉は急降下し、徐にオレの背中を鷲掴みにした。オレが驚きの顔を向けるや否や、そのまま先程までの高さまで、ゆっくりと舞い上がろうとする。
 食い込む爪が痛くないわけではなかったが、ポッポ姉の表情を見ていると、耐えられないほどではなかった。
 あんな小鳥サイズのポッポ姉が、5キログラム程あるオレを持ち上げているのだ。絶対に苦しいはずだ。力を込めて踏ん張るたび、オレの背中もズシリと痛くなる。それでもオレ達は、我慢強く踏ん張った。

「ハァハァ。ほ、ほら見て。空はこんなに広いわ!」
「……ほんとだ。こんな景色見るの、初めてだ」

 普段は、夕焼けが地面を照りつけ、自分もその一部だった。でも今は、自分が地面に影を作っている。妙な気分だった。

「トレーナーは一人じゃない。それはポケモンもおんなじ。ポケモンだって、仲間達同士で助け合えるのよ。だから……一緒に強くなりましょ。今のあなたのこと、そんなに嫌いじゃないから」
「……あぁ」

 オレは心に決めた。
 仲間と協力して、心身共に強くなろう。
 その為にも全国を回り、ジムリーダーを倒す。そしてオレの知らない世界を見るんだ、と。そうしたら、今まで見えなかった部分が照らされ、ピカチュウの気持ちにも気付くことができるかもしれない、と。

 やっぱり最終的には、認めてもらえたらいいなって。
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト ( No.9 )
日時: 2014/04/27 16:21
名前: tesuto◇◆ZG0OPQMHQwA ID:JJB1ccrw

続きが出て良かったです
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト(コメント返しは最初に残してます) ( No.10 )
日時: 2014/05/08 02:30
名前: ヒガンバナ◆DbRD.YjReOQ ID:ULoC1sIM

 長く険しいオツキミヤマを越え、二つ目のバッチのある、ハナダシティに辿り着く。
 タケシはマップを開き、ジムの方角を指差した。

「あっちがハナダジムだな。水タイプのポケモンを使ってくるから、ピカチュウがいれば楽勝だ」
「あぁ、普通だったらな。だがこいつ、電気技使えなくなっちまったようで、全く役に立たねぇよ」
(電気技使えなくて悪ぅございましたね!)
 
 心の声は届かぬまま、目的地へとトボトボ歩いた。

***

 ジムの前に立つ。見た目はジムというより、水族館のようだった。本当にバトルができるのかと疑問になりながらも、ピカチュウが扉を開けた僅かな隙間を掻い潜った。

(ふっ……予想通りオレを締め出そうとしたな。だが甘いぞピカチュウ。そう何度も同じ手には引っ掛からねぇぞ。ふふふ)

 その時、唐突にピカチュウが俺を振り返った。やってやったぜ、とドヤ顔をしていた俺のところに近づき、小さな声で、

「その顔、むかつくなぁ。実にイライラする」

 と言ってオレの首を掴み、扉の外に手荒く投げ捨てた。

(あ〜れぇ〜!)

 締め出された。至極直接的に。非常に悲しくなる。

「あれ、サトシ。ピカチュウは何処行ったんだ?」
「さぁ。怖くて逃げ出したんじゃね?」

 オレは扉の取っ手に背が届かず、外で地団駄を踏んでいた。すると背後から、甲高い声が掛かった。

「あら、あなた。あたしのジムに何か用かしら? もしかしてトレーナーさんのポケモンかしら」

 そこには、ビキニ型の水着の上から薄いパーカーを羽織った、可愛らしい少女が笑顔で立っていた。

(こいつがジムリーダーのカスミか。なかなかいい身体してんじゃねぇか。ゴクリんこ……)
「うっ、なんだかこのピカチュウから、嫌な視線を感じるわ」

 どうやら勘付かれてしまったようだ。

「まぁいいわ。あなたのトレーナーとやらは何処かしら?」
「ここだよ。おら邪魔だ、ピカチュウ」

 突然ピカチュウの声が横入る。
 因みにオレは、扉付近に立っていたこともあり、開いた扉に頭をぶつけていた。

「へぇ。あなたがチャレンジャー。もっと自分のポケモンを大事にしたら?」
「うるせぇよ。ドア近くに居たのに気づかなかったんだよ。ほらとっととバッチをかけてバトルしようぜ」
「ふふ、まぁいいわ。その挑戦受けてあげる。中に入ってちょうだい」
「ああ」

 俺はヒリヒリと痛む頭を抑えながらも、二人の後についていく。今度はカスミがドアを開けっぱにしてくれたおかげで、急ぐ必要はなかった。

「そこの奥の扉に入って。プールがあるから」
「プール?」
「ええ。あたしは水の使い手。当然フィールドも水」
「はは! 面白れぇ」

 25メートル程のプールを挟んで、カスミとピカチュウが立つ。オレとタケシは、ピカチュウのやや後方に佇んでいた。
 プールには当然水が張っており、水上には4つ程の立つことが可能な足場が用意されていた。よって泳げないポケモンでも、かろうじて戦うことができる。

「勝負は2対2。入れ替えはあなたのみ。もう準備はいい?」
「おう。かかってこい」
「全く、威勢のいいこと。ふふ。泣きベソかいたって知らないわよっと! いけっ、マイステディ!」

 カスミが高らかにモンスターボールを投げると、中からはヒトデの形をしたポケモンが、光とともに姿を現した。

「この子は、ヒトデマンって言うのよ。どう、可愛いでしょ?」

 くるくると宙を回転したのち、そのまま水の中にダイブして、相手側の様子を伺う。

「どうだかな。じゃあオレの一体目は……!」

(一つ目のバッチは逃したけど、今回こそは……絶対に勝ってバッチをゲットしてやる!)

 いよいよ、二回目のジムバトルが始ろうとしていた──。
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト(コメント返しは最初に残してます) ( No.11 )
日時: 2014/12/17 02:26:23
名前: ヒガンバナ◆DbRD.YjReOQ ID:ULoC1sIM

「いけ、ポッポ!」

 こちらの1体目は、前回のタケシ戦同様、小鳥ポケモンのポッポ。オツキミ山で沢山のバトル経験を積んだためか、少し脚が太くなったように感じる。

「へぇ、ポッポねぇ。相性としてはまずまずね」
「さぁ、それはそうかな」
「またまた。そんなハッタリなんか言っちゃって。あんたもなかなか可愛いじゃない」
「うるせぇ、お前は口だけじゃなく頭までガバガバらしいな。……ポッポ、『かぜおこし』だ!」

 ピカチュウが大きくそう指示すると、ゴングがなったかのように、フィールドに色が付き始める。
 全力でバッチを守るジムリーダーは、至って冷静に、負ける要因なんて一つもないとでも言いたげに、余裕の表情を浮かべたまま、髪をたくし上げる。

「ヒトデマン、水中に潜るのよ」

 ポッポが繰り出す、風の刃。直に受けてしまえば、身体に傷が入ってしまいそうな程鋭く、そして不安になる音色を奏でている。しかし水中に潜ってしまえば、そんなもの関係ない。

「水に隠れるなんて、卑怯な真似すんだな」
「なぁに。フィールドを有効活用するなんて常識でしょ? それともあんたは、苦手な相手にいつでも正面からぶつかるって言うの?」
「ふん、まさか。……なら俺は、獲物が水から出るまでのんびり待つとするぜ」
「あはは〜! そんなまったりさせてあげないわよ。ヒトデマン、そこから『みずでっぽう』よ!」
「なに!?」

 波一つない穏やかな水面から、大きな水の柱が立ち上がる。
 避けようと必死で羽を羽ばたかせるポッポ姉だが、まるで腹を空かせた蛇のように、その水柱は彼女を一息に呑み込んだ。

「おい、ポッポ!」
(ポッポ姉!!)

 水柱が止む頃には、空に彼女の姿はなかった。代わりにと言っていいものか、水面には弱った小鳥が一羽浮かんでいた。

「あら、少しやり過ぎちゃったかしら?」
「……ちっ。戻れ、ポッポ」

 カスミは得意気に鼻歌を歌いながら、ヒトデマンの頭を撫でる。

「おら、次はお前だ。いつまで観客面してんだ」
(そうだ、次はオレの番なんだ……)

 オレは頬に溜まっていた唾をゴクリと飲み込み、足を踏み出す。

「あら、その子脚震えてない? やめたあげた方がいいじゃないかしら?」
「余計なお世話だ」

 自分より実力のあるポッポ姉が、いとも容易くやられてしまったのだ。怖くないわけがない。
 それでも逃げるわけにもいかず、プール上に浮かんでいる4つの足場の一つに飛び乗った。

「ふーん。忠告してあげたって言うのにね。じゃあさっさと楽にしてあげるっ! ヒトデマン、水に潜って『みずでっぽう』よ!」

 今さっき見た光景。水の蛇に呑み込まれたポッポ姉の姿が、脳裏で何度もフラッシュバックする。
 頭がボーとし、思考が停止する。オレもやられるんだなと思った、そんな時。トレーナーの声が耳に入ってきた。

「おい、前からくるぞ。余所見すんな」

 それにより咄嗟に身体が動き、前方から放たれた水の連なりを交わすことができた。

(……そうか。足場の上に立っているから、下から攻撃できないんだ。でもだからってどうすれば攻略できるんだ)

 一人で頭を悩ましていると、再び声が掛かった。

「ピカチュウ。その場にしゃがみ込め。できるだけ姿勢を低くしろ」

 オレは何も考えず、素直にその声に従った。
 なるほど、これだと相手の攻撃を受けることはないと思い、死角に居続けた。

「へぇ、考えたじゃない。でもどうやってヒトデマンを水中から引き出すつもり?」
「そんなの簡単だ。ピカチュウ、水面に向かって十万ボルトだ!」

(いやいや、オレが電気技打てないのお前が一番知ってるだろ……っ!)

 ピカチュウ(トレーナー)がそう指示した瞬間、カスミもすぐに、

「そんなの読めてるのよ! ヒトデマン、急いで水面から上がって『みずでっぽう』よ!」
「……ふん、単純なやつめ。今だ、行け!」

 オレは水面から顔を出したヒトデマンに向かい、反射的に『でんこうせっか』を繰り出した。
 オレのタックルは、相手のど真ん中の赤い部分に直撃し、そして勢いよくカスミの後方に飛んで行った。

「ヒ、ヒトデマン!?」

 急いで駆けつけるカスミ。しかし、ヒトデマンは立ち上がることができなかった。

(……そうか、カスミにはオレが電気技を使えるものだと思ってるんだ。だから急いで水面から出てくるよう指示したんだ)

「くっ、やるわね。今の十万ボルトがハッタリだなんて思わなかったわ。……もう容赦しないから。いけ、スターミー!!」

 先程までの余裕な様子はなく、怒声が含まれている。
 二つ目のモンスターボールから出てきたのは、またもやヒトデの形をしたポケモン。光沢のある紫のボディに、目を奪われる赤い宝石。美しい相手だった。

「スターミー、先手必勝『たいあたり』よ!」
「横に交わせ」
(お、おう! あ、あぶね……)

 相手は回転をしながらオレの元に突っ込んでくる。奇妙な軌道を取るため、一度目の攻撃を交わせたのは奇跡に近かった。

「もう一度! そのままUターンして『たいあたり』!」
「行け、ピカチュウ」

 こちらも負けじと『でんこうせっか』で迎えた。
 オレのスピードに乗った全体重が、スターミーにぶつかる。しかし圧倒的に力に差があったためか、びくともしなかった。
 呆気なく吹っ飛ばされたオレは、そのまま水に落ちた。

(ダメだ、真っ向からは勝負にならない!)

 水に不慣れなため、もたついてすぐに足場に登れなかった。そこに無慈悲な体当たりが、上から降りかかる。

(がぁっ!!)

 そのまま圧力が掛けられ、水中に引きずり込まれた。

「スターミー、水中で『バブルこうせん』!」

 抵抗のできないオレは、正面から相手の攻撃をくらってしまった。
 しかし不幸中の幸い、その反動で地上に戻ってくることができた。
 そこにチャンスとばかりに、ピカチュウ(トレーナー)の声が掛かる。

「『十万ボルト』だ」

 オレは四肢に力を入れ、その言葉通り、電気技を打つ真似をする。

「くっ、また……!」

 カスミは先程の展開にデジャヴを感じたのか、狼狽えて指示をだせずにいた。
 しかしそれは相手にとって好転。こちらの『十万ボルト』はブラフでしかないのだ。

「……あれ?」
「ちっ……ひよったか」

 フィールドに一瞬冷たい風が吹いた。

「もしかして……そのピカチュウ、電気技使えないとか?」
「……」

(バレた。ついに。最終手段が使えなくなった)

「……ふふふ。なーんだ、そうだったんだ。ないものに踊らされて、私ったらバカみたい。でもこれで怖いものはないわ。スターミー、地上に上がって!」

 相手は自分とは違う足場に立ち、そこから技を打つ準備をする。

「遠距離技がないのなら、わざわざ水中に隠れる必要がないわ。『バブルこうせん』!」

 スピードのある泡のビームが、オレを目掛けて一直線に放たれる。
 咄嗟に『でんこうせっか』のスピードを利用して、攻撃を避けるとともに、相手の懐に潜り込む。

「スターミー、来たわよ!」

 しかし『たいあたり』で迎え撃たれ、また距離を取られてしまう。

(どうにかして距離を詰めないと……!)

 次第と身体に力が入り辛くなっってきている。行動できるのもそう多くはないだろう。
 そこにピカチュウ(トレーナー)の声。

「おい、お前。……勝ちたいだろ? 悔しいだろ? だったら見せてやれよ。お前の得意技」
(そりゃ勝ちたいさ)

「引き寄せてからだ」
(それができたら簡単な話だってば)

「俺が指示を出す。お前はそのタイミングで出せ」
(なんだよ、今更)

「来るぞ。恐らくお前の体力的にもラストチャンスだ」
(……ふっ、そうだな。だったらやってやるよ)

「ふふ、またハッタリ? もう騙されないわよ! スターミー、『バブルこうせん』!」

 オレは最後に足に力を込め、地面を蹴った。そして無我夢中に、相手に向かって『でんこうせっか』を出した。
 頭は空っぽ。相手の様子なんて全く見ていない。集中しているのは、たった一つの言葉を聞くことだけ。

「今だ」

 冷め切った声。だがオレはその言葉を信じ、自分の頬に電気を溜めた。そして瞬時に放った。

(うおぉぉぉっっ!! 『じばく』だぁぁっ!!)

 フィールドに一つの爆風。爆音とともに水が跳ね上がり、視界は水飛沫で真っ白。オレの意識も、それと同時に真っ白に。

「ちょ、な、何よ、その技!?」
「な。別にハッタリじゃなかっただろ」

 水飛沫が収まると、少し水嵩の減った水面に2体のポケモンが浮いていた。

「スターミー!? 何が起こったって言うの……」

 カスミは水着の上に着ていたパーカーを脱ぎ捨て、勢いよくプールに飛び込んだ。

「慢心してっからだ。おら、俺の勝ちだ。さっさとバッチよこせ」
「引き分けだからって謙虚になることはないのね……」

 スターミーを担ぎ、プールサイドに上がったカスミを見下すように、ピカチュウは言い放つ。

「当たり前だ」
「……仕方ないわ。持っていけばいいわ。そこのパーカーのポケットに入ってるから」
「あぁ分かった」

 バトルの余韻に浸ることなく、さっさと終わらせようとする。
 脱ぎ捨てられたパーカーからバッチを抜き取ったピカチュウ。一度出入り口に向かってから、引き返してきて、思い出したと言わんばかりに水面に浮かぶオレの首根っこを掴んだ。

「それじゃあ。今度こそ帰るわ」
「……ねぇ。一つだけ注意しておくわ。……あんた、もう少しポケモンに優しくしなさい」
「ふん。だから余計なお世話だって言ってるだろ」

 オレはない意識の中で、今回のバトルについて、何度も、何度も繰り返し考えていた。
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト(感想の欲しい方は言ってください) ( No.12 )
日時: 2015/01/18 18:39:08
名前: ヒガンバナ◆DbRD.YjReOQ ID:ULoC1sIM

 カスミ戦の後。俺達は次のジムのあるクチバシティーに向かっていた。

「はぁ……」

 人間のピカチュウとタケシが前を歩く中、俺とポッポ姉はその後ろをトボトボとついて行く形を取っていた。
 先程の溜息は、横を歩くポッポ姉のものだった。

「元気出せよ、ポッポ姉。いつまでもクヨクヨしてたって仕方ないって言ってたのはお前だろ?」
「……そんなこと言ってたかしら」

 彼女が凹んでいるのは、カスミ戦での出来事のせいだろう。ただ何もできず、無抵抗に、星屑の欠片のように散っていった。

「あなたは、私が倒すことのできなかった相手。そしてその進化系までも、華麗に倒した」
「……華麗かどうかは知らないけど」
「あなたは前回のイワーク戦から力をつけた。驚くくらい、強く」

 ポッポ姉は相変わらず俯きながら前へ進む。表情は見えなかったが、声のトーンからしても、どんな顔か容易に想像できる。

「あれは……トレーナーのおかげだよ。指示があったから、ハッタリができた。指示があったから、タイミングが取れた。ただそれだけだ」
「それが強くなったって言うことよ。……私は筋力や技ばかり磨いて、肝心な信頼関係を築くことができていなかった。馬鹿だわ私。本当の筋肉馬鹿……」

 悔し涙。力の込もった脚は、土を大きく掘り起こす。

「もっと、根本的に強くならないと」
「……そうだな。ほら、話しているうちのついたぜ、クチバシティ。……ジム頑張ろう、ポッポ姉」
「ええ……」
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト(コメント返しは最初に残しています) ( No.13 )
日時: 2015/03/23 02:43:18
名前: ヒガンバナ◆DbRD.YjReOQ ID:pW/K.L/6

 クチバシティに到着した一向は、早速この町のジムリーダーである、マチスにバトルを挑んでいた。

「ヘイ、ユー! ミーの使うポォゥケモォンは電気タイプネ! 1対1のデスゲーム。オーケー?」
「あぁ。ていうか普通に喋れよ、エセ外国人」
「ノーウ!! キタナイ言葉はダメダメヨ!」

 金色の髪をユラユラと揺らすジムリーダーは、身体を大きく動かし、モンスターボールを高く投げ上げた。

「カムォォン! ライチュウ!!」

 奇怪な叫び声と共に姿を現したのは、黄色に少し小麦色を足したような肌をした、ライチュウと呼ばれるポケモン。
 既知の通り、ピカチュウの進化系であり、スピードやパワーが進化前と比べ段違いである。言うなればトロッコと飛行機みたいなものだ。

「よし、今回はお前だ。いけピカチュウ」

 トレーナー(ピカチュウ)は、そう指示を出した。
 やはりそうか。そう思いながら、オレはコンクリートでできたフィールドに向かった。
 相手は電気タイプ。飛行タイプのポッポ姉には任せられない。かと言ってオレだってあらゆる面で相手に劣っていることは分かっている。それでも彼女より幾分かは戦えるはずだ。
 大げさに深呼吸をする。緊張を解し、劣等感を誤魔化すためだ。

「ソレじゃ、バトル開始ネッ!!」

 マチスの一声で、フィールドに先程とは全く違う空気が流れ始める。
(そろそろこの空気にも慣れてきたな)
 オレは前回までにはなかった心の余裕を見せながら、トレーナーの指示を待った。
 しかし期待したその声は、なかなかこなかった。

 ……あれ? 指示は?

 不思議に思ってトレーナーを振り返った瞬間、身体にとてつもなく重い衝撃が走った。
 ライチュウの『でんこうせっか』だった。
 気付けば身体は宙に浮いており、そのまま吹き飛ばされた勢いで壁に叩きつけられた。そこで第二の衝撃が、オレに悲鳴をあげさせた。
 
 ウオ……ッ!

「余所見はノンノン! そんな余裕はユーにはナイネ」

(くそっ!)
 オレは追撃されない内にとっとと立ち上がり、直様相手の位置を確認した。
 前方からは4本足で走ってきている。また『でんこうせっか』がくるだろう。
 こうなったら、同じ技で対抗だ。脚に力を込める。気のせいか、いつもより身体が軽い気がする。

 いくぜぇ!!

 コンマ数秒後。二つの衝撃波が火花を散らしながらぶつかる。

(くっ……)
 接触している頭の部分に痛みが走る。ジリジリと身が削れているような気さえする。
(くっ……もうダメだ)
 痛みに耐えきれなくなり力を緩めた瞬間、相手の大きな衝撃波に飲み込まれてしまう。
 先程聞いたような悲痛な叫び声が、再びフィールド内に木霊する。
(こ、このままじゃ一方的にやられてしまう……!)
 もう一度立ち上がろうとするが、青い電撃波がこちらに向かっているのを確認してしまう。
 ライチュウの必殺技『10万ボルト』だ。オレは突然来た蠢く電撃波に対応ができず、モロに直撃してしまった。

 うわあぁぁぁっ!!

 ……もうダメだ。終わった。勝てない。
 そんな何度も巡った負の感情が、心全体を覆い始める。

「ヘイ、ユー! もう終わりネ?」

 ジムリーダーの浮ついた声が聞こえる。もう勝ちを確信したのだろう。
 もういいさ、進化前が進化後に勝てるわけがないんだ。相手もオレがもう立ち上がれないと分かって追撃してこないんだ。情けを掛けられるなんて、言葉通り情けない。

 ……ん? 待てよ……。さっきからずっと意識が全然はっきりしてるぞ? なんでだ?

 瞼を微かに開く。そこにはニヤニヤした顔で仁王立ちしているポケモンが一匹。
 身体は痛く……ない。

(もしかしたら、オレには電気が効かないんじゃないか?)

 確かに気のせいではなく『でんこうせっか』で受けたダメージがなくなっている。

(違う。電気を吸収したんだ……!)

「そろそろフィニッシュネ! ライチュウ、ゼロ距離で『10万ボルト』ネ!」

 相手がじわじわと近付いてくるのを見て、再び瞼を閉じる。
(これは使えるぞ)
 わざと身体をピクピクと痙攣させ、傷付いた振りをしてみせる。

「ラァァイチュウゥゥッ!!!」

 その刹那、身体に心地良い電気が流れる。まるでマッサージをされているような気分だ。
 ずっと浴びていたいが、いずれオレのはったりはばれてしまう。そうならない内に、いつもの天下の宝刀を見せてやる。

(『じばく』だぁああああ。くらいやがれぇええ!!)

 その瞬間、当たり一帯は眩むような光で充満した。誰もが何が起こったか頭を抱える中、大きな爆発音が全員の鼓膜を震わせた。

 ドォォォォン!!!

「な、ナニが起こったネ!?」

 立ち込める煙の中から姿を現したのは、もちろんオレ。
 爆発のダメージは『十万ボルト』で中和させてもらった。

「ど、どういうことネ! ラ、ライチュウは……っ!? ライチュウ!!」

 マチスはまだ煙の発生している現場の飛び込んだ。
 オレはトレーナーの元に戻った。

「よくやった、ピカチュウ。お前もそれなりに頭を使って戦えるようになったじゃねぇか」

 フンと笑って、マチスの元に歩いて行った。恐らくバッチを貰うためだろう。はたから見れば奪っているようにしか見えないのが。

(もしかしてオレ、初めてあいつから褒められたのか…?)

 なんだか妙に嬉しくなって、オレはにやけてしまった。
 因みにトレーナーの手には、しっかりジムバッチが握られていた。
メンテ
Re: ピカチュウとコネクト ( No.14 )
日時: 2015/04/06 17:14:08
名前: 下位◆WMpd9uBwR.g ID:E3FLeSdk

追記

経過を見る限り平和的に進行したのかな?
短編スレ自体も楽しそうな企画なので良い方向に解決するのは嬉しい事です

ヒガンバナ氏も半引退みたいな感じという事で少し安心しました
来る機会があるのならいつでも復帰できますしね
ピカチュウとコネクトの更新も密かに期待しておりまする

まとまった文章が出来たら自分も書評をお願いする事もあるかもしれないんで
その時は宜しくお願いします
メンテ
Re: ヒガンバナさんとコネクト(orコンタクト?) ( No.15 )
日時: 2015/04/07 00:00:02
名前: 少佐◆PmkXtdTtWWM ID:NDsHvKmE

『彼岸花さんのために』――(1/2)


 プルーストに依拠して述べるとすれば、作家とは言語の内部に新しい言語・・・外国語、異語を確立する。彼は文法上、もしくは統辞法上の新たな諸力を生み出すのだ。もう少し深く掘り下げれば、言語をその慣習的な、あまりに慣習的な轍の外へと引きずりだし、言語を”錯乱”させる。

”錯乱”というニュアンスから、それはギャル語やネット語などの低レベルな言語のアレンジメントと連想される諸君がいるかもしれないが、もしそうであれば、諸君がいかにその水準に根っこまで浸かっていて低俗な営みを育んでいるかが安易に想像できよう。そして・・・この先は読まない方が良い、恐らく理解できない。


言語とは思考であり、思考とは言語である。言語−間には差異しか存在せず、そして言葉の意味はとどまることを知らぬ流れのようである。なるほど、一つの意味へ、鋳型へ押しとどめようとする私の筆をすり抜け、私のエクリチュール(=書き言葉、書かれたもの)は縦横無尽に大海へ流れていく・・・シニフィアン(=意味する言葉)の紺碧の海の景色。
ある一つの言葉の意味を曇りも迷いもなく知りたいというのに、そこで目にする地平と言えば・・・違う言葉である。そしてのその言葉も違う言葉に代表象(=説明)され、この連鎖は始めも終わりも全く見当がつかない。

”書くこと”の根本的な問題はまさにここに存在している。それは、”見ること”と”聴くこと”の問題とは分かち得ないものでもある。なにしろ、言語の内部にある別の言語―すなわち―非文法的、非統辞法的な臨界へ創り出される、いや、近づくにつれて私自身の外へ交感するようになるからである。まるで、ルイス・キャロル的な錯乱と錯覚。T・E・ロレンス的な陶酔感や情動感。
臨界は言語の外にあるのではない。ここでもう一度念押ししておく。それは言語活動から生じる外であるからだ。たとえば・・・言葉の上に立ち昇る色彩と音響の効果といった、エクリチュールに固有の絵画や音楽が、ゲームではなく、アニメの界で存在するように、表現するように、人は言葉の間で、言葉を通してそれを見たり、聴いたりする。

書評家として高名な彼岸花さんの『ピカチュウとコネクト』をその変奏として捉えるのは、悪くないと私は考える。彼の作品を通して、上記に上がった思考の諸問題を一緒に考えてみようと思う。解決するのではない、一群の道を描き出す。



 私の解説は本編の内容に大きく触れる面が良くあるので、簡単に内容を追うだけにとどまる。物語はマサラタウンを出発した数日後から始まる。登場人物はサトシとタケシ、そしてピカチュウ。テンプレ的な設定ではあるが、しかし、彼岸花さんのアクセントがここで妙実に表れてくる。
なんと、このサトシ、アニメ版と違い口がものすごく悪い(笑) まるで近頃の若者は云々と言いたくなりそうなほど、言葉遣いがなっていない。
さらにピカチュウはピカチュウで(当然といえば当然か)トレーナーの言うことを聞こうとはせず、何かにつけて、かみなりをかます凶暴な面が強い。出だしからノンストップである。
互いにいがみ合う二人はある時に、かみなりが原因で身体が入れ替わってしまう。私はここでふと、元ネタは『○たしんち』だと読んでいて感じた。まあ、そんなことはほっておいて、このピカチュウ化した主人公は、(元は人間からであろうか)体内のエネルギーを上手くコントロールできず、電気タイプの攻撃を放つことが出来ない。代わりに、普通のピカチュウが覚えられない“じばく“という技を覚えている。

最初の戦いで旅を共にしているタケシと戦うのだが、奥の手の自爆を見事に読まれ、負けてしまう。慰めか、同僚と化した(?)ポッポ姉の励ましを糧に彼はポケモンであることを自覚し始め、何とか受け入れようとしている。
ここで繰り広げられる”世界”についての叙述がユクスキュルの『環世界』、またハイデガーの『世界-内-存在』を彷彿させて大変私的に興味深いのだが、ここではノータッチ。

一向は足を進め、二つめのジム、ハナダシティにたどり着く。元は人間のピカチュウとカスミのやり取りは、原作のアニメ版とは違い、変なリアリティがあって面白い。
試合が始まると、カスミの水中を利用した戦法に苦しめられ、ポッポ姉があえなく戦死(?)してしまい、お鉢はピカチュウに回ってくる。
電気技を使えれば、意図も簡単そうに戦いを進められるのだが、あいにくこのピカチュウがそれを使えないのは、本人も読者諸君も承知である(笑)
しかし、ここでカスミがホームの利点を活用しているように、彼らは彼らの強みを引き出して奇計を用いる。それは電気技が使えるという”はったり”である(笑)

かくして、見事に不意を突き、勝利を収めた彼らにある感情が芽生える。
それは旅の途中で芽生えた感情であろうか、それとも勝利を共有した激情からであろうか・・・
争うことでしか伝えることができないあの関係は、ほころびを見せ始める。

場面が足早に変わり、三つめのジム、クチバシティに到着する。そこで彼らを待ち受けていたのは、ピカチュウの最終進化であるライチュウを従えるマチス。しかもルールはタイマンの一騎打ち。本文中で述べられている通り、トロッコVs飛行機の戦いである。

この試合は元はピカチュウであるトレーナーの方が前の試合とは対照的に、相手のポケモンに気取られている印象がある。何しろ、自分の最終進化を目にしているのだから無理もない。

・・・はたして、ピカチュウ化した主人公はマチスを打倒すことが出来るのか?トロッコと飛行機の戦いの幕が上がる。






メンテ
Re: Image-Mouvement ( No.16 )
日時: 2015/05/11 20:20:02
名前: 少佐◆PmkXtdTtWWM ID:bieyaI/I

 『彼岸花さんのために』――(2/2)

 
 「―――われわれが、ある記号の意味を、他の事物の中に見出す限り、また幾分かの物質が残存し、精神に反抗することとなる。これに対して、芸術は我々に真の統一を与えてくれる。すなわち、非物質的な記号と、まったく精神的な意味との統一である。芸術作品において開示されるような、記号と意味との統一である。」

――ジル・ドゥルーズ:『プルーストとシーニュ』(P51)参照



 前章で私たちは彼の物語のあらすじを見てきたわけであるが、ここでは彼の作品の哲学的な射程について論じようと考える。
この作品の大きな流れ・・・運動としての”意識”が記号化されていない面を私は強く主張したい。要するに、それは身体の取得の物語である。

彼岸花さんの作品-世界には4つの記号が犇めいている。社会の記号、愛の記号、感性の記号、そして重要な芸術の記号である。

社会の記号とは、作品内の非‐動物的な営みである社会についての叙述である。たとえば、マサラタウンという町の名前や、ただの金属の塊であるバッチなどなど。それは社会というコードを介して”意味”が生じた産物であり、コードを共有していない他の生き物にはその意味が分からず、ただの空虚な記号でしかない。

愛の記号とは、上記の変奏である。ポッポ姉とのピカチュウ化した主人公とのドラマであったり、サトシ化したピカチュウと主人公のアンビバレントなドラマ等々である。
愛の反対は憎悪ではなく無関心である。愛が無ければ人は他者を恨んだり、ねたんだり、思いやったりしない。悪意な態度に見える寛大な親切も、まともに生きていればたまに遭遇する。
この記号の大きな特徴は、社会の記号とは違い、一元的なコードではなく、他者‐間の間を介するn+1、またはn-1元的な、多元的なコードから生じる”意味”である。なるほど、確かに自己愛、ナルシズムという自分一人でも愛の記号に浸れることはできるが、それは社会の記号で見た通り、空虚な記号、虚栄心に他ならない。

感性の記号とは、文字通り、知覚というコードを介しての運動のイメージである。特に、彼岸花さんの作品に登場する人物は表情が豊かで、改めて紹介することは愚行であろう。
”イメージ”と聞くと、何か精神的な次元の強度であると、思いがちだが、イントロに引用したドゥルーズ先生によると、それは大きな間違いである。
「イメージとは物質であり、事物と表象の間にはいかなる違いも存在しない。」とドゥルーズは『シネマT:運動のイメージ』で述べている。はてさて一体全体、どういうことであろう?
一般的に、私たちはイメージとは脳の中の現象であると考える。しかし、ドゥルーズは反論し、”脳自体も一つのイメージではないか”、と述べる。イメージとは物質であると彼が言うのはそのためである。

流動状態に自らの哲学を置くこの哲学者がこう述べるのは至極当然であろう。物質=運動=イメージとは、現実は「不動の断面」ではなく、開かれて全体的な変化と一体となった「動く断面」である。さまざまな因子の衝突、均衡、また排斥によって予想した結果が大きく揺らぐ株式市場、金融、貨幣のレートや、天候などに代表される複雑系と呼ばれる理論をうまく説明していると見て取れる。
しかし、この理論は人間の外的な営みだけに反映されるのであろうか。内的な営み、すなわち感性というコードを介する知覚という営みは小説を含め、どう捉えられるのであろうか。

知覚という主観的なイメージは、物質の総体・・・むしろ、イメージの総体である全体に対して発生する余地はないと考えられる。しかし、発生するのだ。可能性として考慮するに値する点で、その一群の投企への道が描き出される。ここがポイントである。

『―略

「ふふ、またハッタリ? もう騙されないわよ! スターミー、『バブルこうせん』!」

 オレは最後に足に力を込め、地面を蹴った。そして無我夢中に、相手に向かって『でんこうせっか』を出した。
 頭は空っぽ。相手の様子なんて全く見ていない。集中しているのは、たった一つの言葉を聞くことだけ。


「今だ」

 冷め切った声。だがオレはその言葉を信じ、自分の頬に電気を溜めた。そして瞬時に放った。

(うおぉぉぉっっ!! 『じばく』だぁぁっ!!)

 フィールドに一つの爆風。爆音とともに水が跳ね上がり、視界は水飛沫で真っ白。オレの意識も、それと同時に真っ白に。

―略』

以上は、>>11のカスミ戦終盤から引用である。終盤のハイライトともいえるこの場面から、知覚のイメージを探り出してみよう。

今までは互いに対立していたピカチュウ化した主人公と、主人公化したピカチュウはこの場面で初めて信頼の萌芽を息吹こうとしている。ポケモンはトレーナーの命令に絶対ではなく、根底に有している信頼関係という物が、彼と彼の間を位置付けているのだ。
文章から見て取れるように、ピカチュウ化した主人公は彼の言葉に報いようとしている。すなわち、この関係は言葉に基づく関係であることが理解できよう。しかし、言葉とは何か?私たちと、彼らの間には共通した言語コードは存在していないことは確かである。

安易な結論で大変恐縮なのだが、言葉とは”空気”であると私は考える。空気の振動。それ以上、それ以下でもない。

しかし、その振動や振幅は私たちに様々な諸力を行使している。”空気を読め!”という文句や、試験会場に漂う独特な空気は、どこか不安感や緊張感を誘発させるし、最近はやりのヘイトスピーチなどの街頭に木霊している汚らしい言葉は内部に暴力を潜在させている。

ある意味では言葉とは無力なモノであり、またある意味では言葉とは理論に物質を介在させ、物理的な集合体へ生き物を誘導する。・・・しかし、サルはイデオロギーを持たないし、持つことができない。

つまりは、共有しているのは言語の意味ではなく、空気であると私は考える。そしてそれが生じるのは、イメージが知覚された場合のみ、有効であるということだ。
要するには知覚とは、休みなく運動し続けるイメージの総体の領域に対して、一つの中心(=生物の身体)を導入し、この身体にとって利害関係を持つイメージだけを感覚器官が選別されるときに生じる意味であること。つまり、感性のコードとは繰り返す通り、知覚を介したイメージが織りなすコードであり、主観的な面が強い。
つまり、「知覚」とは物質(=イメージ)の総体から身体の行動にとって必要であるものをそぎ落とし、その知覚を介して身体は行動する。
自爆を決心したのは蛮勇でもなく、やけっぱちの賭けでもなく、純粋な知覚に基づく判断である。そして、この知覚と行動の間に存在するのが、不確定性な中心、すなわちインターヴァルの存在であろう。そこに宿るのは自己の知覚である感情である。小説を含め、あらゆる芸術の内に見出されるのはこの一群のプロセスである。
プロセスを明確に図式化するならば、運動のイメージは『知覚→インターヴァル→行動』という風に追えると考える。

では、最後に芸術のコードについて。ここまで読んでちゃんと理解している読者諸賢には明白なことだが、この芸術のコードは、簡単に述べれば、前にあげた運動のイメージを介して表象される意味のことである。
彼岸花さんの作品ような優れた小説や映画、アニメやマンガなどにこのコードは良く見られる。
まず、映像と音のフレーミングによって世界から抜き取られたイメージは、”知覚=イメージ”となり、登場人物たちはそれに対応する反応を”行動=イメージ”として示して見せる。そして、クローズアップのような映像方法によって表現される”感情=イメージ”は、知覚と行動の間のインターヴァルにおける迷いや決心を見事に表現している。

彼がこの運動のイメージを上手く扱っているポイントは、作品内での大きな流れである身体を失った主人公が新たな身体(=ピカチュウの身体)を手に入れ、二次的な運動のイメージを読者へ訴えていることであろう。特に、バトルに関する場面の多くにこの運動のイメージが織り交ぜられており、戦っているポケモンの感情の機微、ダイナミズムが上手く表現されている。


寸断された身体はある異なる身体へ到達した。それは前記で見た通り、「不動の断面」ではなく、「動く断面」としてのイメージである。はたして、主人公は寸断から開閉への道を描き出すことが出来るのであろうか。物語はまだ始まったばかりである。
どうも多く語りすぎてしまった・・・以上をもって彼の復帰へのシュプレヒコールとしたい。



世界禁煙デーに中指を立てながら、ロンピの紫煙を燻らせて。

少佐@三文ライター

20150531S2



追記T

いやはや、長らくお待たせしてしまいまして誠に申し訳ありません、彼岸花さん。

本小説の要約の方ですが、少し簡潔にまとめすぎたきらいがあります。ですが、あんまり長々詳しく書いてもそれは読者諸君の読む楽しみがなくなると思いまして、あっさり塩ラーメン的な具合に仕上げました。

(2/2)の方ですが、”運動のイメージ”という概念から貴官の小説の考察をしてみました。元ネタはドゥルーズ先生の映画論で唱えられていることなんですけど、それを小説に応用してみました。書いてみて思いましたが、やっぱり、映画を越えて、優れた作品にはそういう概念があっさりと応用できるというか何というか・・・まあ、私の妄想です(笑)

以上、長文失礼しました。またお話しできることを夢見て。ケイレイ!



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