Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.21 ) |
- 日時: 2014/07/25 12:02:09
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:weRygAhY
- 落ちた国、中心部___。
薬と血の混ざった匂いがあたりに充満している。 恐らくは、国で一番高かったであろう茶色い塔も、今は人の背丈もない。 辺りには、瓦礫と、息絶えたポケモン達が酷く散乱している。
一際大きな瓦礫と、地面の隙間から、真っ赤な鮮血が止めどなく流れている。 更には、そこからまた真っ赤な薔薇も這うようにして顔を覗かせていた。
瓦礫の下を覗けば、そこには♀のポケモンがいた。 彼女は、虚ろな瞳を開けたまま、瓦礫の下敷きになって動けないようだった。 Rest in peace. 彼女がそう呟いた、次の瞬間に、瓦礫が重い音を立てて地面と密着する。
彼女は潰れてしまったのか。瓦礫の下からは、止まることなく___。
−−−−−
鳥、フィアロ、ファル、アクィラの4匹は空高く飛び上がる。 そして、一気に攻めの態勢へと入った。 鳥の前方から、直線で一気にファルが飛んでくる。鳥は避ける為に身構えた。 しかし、ファルが鳥に激突…するかと思えば右に迂回して鳥を通りすぎた。 ファルが避けてから、その何mか後ろをアクィラが飛んでいたことが分かった。 アクィラもまた、一気に鳥へ突っ込む。アクィラの右羽が輝き、今度こそ鳥に突っ込む… かと思えば、またもや当たらず、アクィラは左に迂回する。
だが、油断は出来なかった。 アクィラのすぐ後ろを、炎を纏ったフィアロが持ち前の素早さを活かして、とてつもない速さで飛んでいたのだ。 今度こそ鳥に一気に突っ込み、鳥の体力を大きく減らした。 強い衝撃と共に鳥はバランスを崩し、地面へと下降していく。 そこに追い討ちをかけるかのように、鳥を通りすぎたあと空中で大回転し、鳥の真上へと来ていた ファルとアクィラが、上から下への急降下で、鳥に凄い勢いでぶつかっていった。 ファルとアクィラは何とか態勢を持ち直し、地面すれすれで再び上昇したが、鳥は何が起きたのかも分からないままに、地面に激突した。
戦う体力はもう無い。ファル、アクィラ、フィアロに白旗をあげるかのように、鳥は眼を閉じ、気絶した。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.22 ) |
- 日時: 2014/07/31 23:45:43
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:VnYAL4es
- 鳥は目を覚ました。ぼやける視界には、3つの頭があった。
「何だ…お前らかぁ…。はっ、情けねぇな俺……。」 「…元気そうで何よりです。…こちらがやり過ぎてしまったので。」 アクィラが苦笑する。 その横にいたファルも、フィアロも、同じように苦笑した。
「…ははっ…。……何でお前ら、ここにいんだよ。 まだ殺り足らねぇってか…?」 鳥が薄い笑みを浮かべながら、フィアロ達に問う。 ファルがそれを否定するかのように首を振って、喋り始めた。 「まだ痛めつけようって、そんなんじゃないさ。 俺達が言うのもなんだけど…お前、仲間になんねぇかい?」 突然のその言葉に、鳥は思わずえっ?と聞き返した。 「お前ら…嘘だろ?だって俺、裏切ったんだぜ? 次はお前らが裏切られ…「本気だよ、俺達は。」 鳥の言葉を遮って、ファルが再び口を開く。 「俺達三匹じゃ戦力不足だ。そう思ってたら、 目の前に強そうな鳥がいた。それじゃ不満か?」 少し強気なその口調に、鳥はフッと笑って、宜しく頼む、と三匹に軽く頭を下げた。 「…ありがとうな。俺はドンカラス。名前はもう忘れた。」 鳥…ドンカラスは自己紹介する。 その後にフィアロ達も続いて自己紹介し、 その中でドンカラスの名前も決まり、クロウ、と呼ぶことになった。
新しい仲間を迎えた四匹の旅はまだまだ続く_____。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.23 ) |
- 日時: 2014/08/08 21:02:27
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:VnYAL4es
- 「*****様ー!」
「*****、様ー!」 幼いであろう二匹の少女の声が、*****の部屋の中に響く。 「落ちた国は、滅んだ、よぉ!」 「滅んだ、よー!」 「薬術師は、瓦礫の下敷き、」 「潰れてたよ!」 二匹は少しぎこちない言葉で*****に報告すると、 はしゃぎながら部屋を出ていった。
「薬術師は、案外脆いのね。鳥は、もう帰って来ない。 鳥に関しては思ったのと違ったけれど大体は読み通りよ。」 けれど、と続けた言葉で、つまらなさそうな彼女の表情が 少し明るくなった…ような気がした。 「あの、鳥三匹は欲しいわねぇ…。」 そう呟いた数秒後には、もう次の指示を彼女は出していた。
それが、フィアロ、アクィラ、ファルの捕獲命令であることは、語らなくとも明白だろう。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.24 ) |
- 日時: 2014/08/17 21:57:32
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:VnYAL4es
- 『昨日、落ちた国で____』
テレビのアナウンサーが淡々とした口調で語り、 画面には煙が立ち込める落ちた国中心部の映像が映っている。 その中に映されたものに、彼女達は反応する。 「*****、様……?」 「そん、な…*****な訳…」 衝撃的なその場面に驚いていると、不意に玄関のチャイムが鳴った。 一人が私が出ます、と言って玄関の方へ駆けていく。 残された一人は、そんな彼女を止めようとしたが、もう遅かった。
「何か、嫌な予感がするなぁ…。」 残された彼女がそう呟いた、次の瞬間…
玄関の方で、大きな銃声が三回響いた。
何事かと思って残された彼女も玄関へ向かう。 そこには、負傷した仲間と、こちらに銃口を向け怪しく微笑む、サーナイトが立っている。
但し…そのサーナイトは、ドレスのような部分がふわっと膨れ、黒くなっていた。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.25 ) |
- 日時: 2014/09/08 20:56:32
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:0i0KP10M
- PCで見ると際立ちますね。
文章の短さが…;;
私の文章はいつも規約ギリギリな気がします。
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「さぁて、どこから撃とうかしら、ねぇ?」 黒いサーナイト…もとい、色違いのメガサーナイトは、その見た目にあった、 格好良い、少し低めの声を発して怪しく笑う。
負傷していない彼女…フロウは、その黒サーナイトを何処かで見たことがあるような気がした。 だけど、今はそんなことより、負傷した彼女、カシュミーの方が大事だ。 只でさえ、敵の侵入を許したのに、カシュミーまで殺されたとなれば、 サリアスに合わせる顔も無いし、この先、生きられる気がしない。 何としてでも、こいつを追い出さないと。 フロウは和傘を取り出し、戦闘態勢をとる。
…こんなとき、サリアスがいれば。
つい、そんなことを考えてしまう。 サリアスは、フロウの心の支えのようなものだ。 彼女がいれば、フロウは自分より強めの敵だって、倒すことができた。
…でも、これからは、それじゃあ駄目なんだなぁ…。 もしかしたら、サリアスは…。
不意に、不吉な想像をしてしまい、フロウは忘れさせるように頭を振った。 今は、目の前の敵に集中しなければならない。 動けないカシュミーは戦えない。自分がやるしか、ない。
フロウは和傘を構え、得意の速さを生かして、黒サーナイトとの間を一気に詰める。 そして、和傘の先端についた刃をあてる為、和傘を振り上げる。 が、黒サーナイトはそれを避け、気づいた時には自分の後ろに周りこんでいた。
(…!!可笑しい、サーナイトがこんなに速い訳が…!)
後ろにいる黒サーナイトから、カチャ、という音がする。 銃を構えたのだと、一瞬で分かった。
ああ、サリアスがいなければ、私はこんなにも弱い。 私は、結局、アッサリと…。
後頭部に、冷たい銃口が当たる。 そして…
大きな銃声が響き、辺りには、紅いそれが、飛び散った。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.26 ) |
- 日時: 2014/09/08 21:33:00
- 名前: 緑茶◆kEj/68/y4Ak ID:wBG50J7U
- 桜月さんお久しぶりです
シリアスな展開になってきましたね 他の話との繋がりも少しずつ見えてきたような。。
ここからどうなっていくのか続きが気になります
コメント失礼しました 陰ながら応援しています それではノシ
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.27 ) |
- 日時: 2014/09/11 21:01:14
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:0i0KP10M
- >>緑茶さん
お久しぶりです! シリアスシーンが好きなもので…。 ギャグとかそういう描写が出来ないのでシリアスに逃げてしまいますね。 …今回に至っては、主人公ですらないですけどね…。
でもまだまだ序盤なんですよね。一章ですし。
陰ながら応援して頂けるとは本当に嬉しい限りです…!
コメント有難う御座いました。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.28 ) |
- 日時: 2014/09/19 20:20:40
- 名前: メガクリス四季 ID:ODyIPqII
- お久しぶりでございます。
相変わらずいい作品ですねー!! 突然ですが、桜月さんの作品をよんでみての感想をポエムにしてかきたいとおもいます。
題名 春風ぴゅーぴゅー あー、なんて暑い日なんた! 丘に咲くヒナギクの花が可憐にそよぐ。 あー、おっきな松ぼっくりみーつけた! 湖の湖畔に一本の桜がさいていた。 言葉では表せない。この世のいかなる言語を持ってもいい表せない!
さくら!
桜が一本咲いている。なんておっきな松ぼっくりなんだ。これが! こ、これが
夜、残暑厳しきこの世の中。桜は孤独な戦いを続ける。必死に、それでいて、健気さも持ち合わせている。そう、これが生き様なのだ! 桜月の生き様。ウサギがわらってる。笑顔をたやさず懸命に、それでいて賢さももちあわせている。おわり
これが私があなたの作品を読んでおもったことです。っぎも期待しておりす。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.29 ) |
- 日時: 2014/09/28 14:04:58
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:0i0KP10M
- >>四季さん
返信遅くなってすみません。暫くinできない環境にいたもので…。
お久しぶり…何ですかね。 失礼ながら、ご本人でしょうか? ご本人でしたら申し訳ないです。すみません。お久しぶりです。 でも、少し前に同じ名前で掲示板あらしてアク禁になった方がいるので…。 返答お願いしますね。
期待に応えられるかは分かりませんが…ありがとうございます。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.30 ) |
- 日時: 2014/09/28 21:25:57
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:0i0KP10M
- 二章:動かない国
「おぃアクィラ、次の国にはまだつかねーのかよ!?」 落ちた国から長いこと飛んでいたフィアロが、痺れを切らしたようにアクィラに問い詰める。 「もうすぐですよ!…あっ、ほら、あれです!あの国です!!」 アクィラの視線の先に、その国はあった。
『その国は、動かない国、と呼ばれている。』情報は、それしか入手できなかった。 何が動かないのか____。そんな疑問を抱きつつ、四匹は動かない国へと降り立った。
「一見、普通の国だよな。」 フィアロが仲間の方を振り返ってそう言うが、それには皆同意だった。 頷きながら、ファルが「人とか物だって普通に動いてるしな。」と言って、翼で人(正しくはポケモン)を指す。 指されたその人は、確かに、此方など気にも留めず、歩いている。 「…動かないって、何のことなんでしょうね。」 腑に落ちない様子で、首を傾げるアクィラに、他の一同も首を傾げるしかなかった。
…だが。その答えは、案外早く、見つかったのだった。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.31 ) |
- 日時: 2014/10/12 07:40:44
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:0i0KP10M
- 「まず、食事の前に宿を探そうぜ?」
フィアロの提案に、皆が頷く。 …旅において、国での宿探しは最も重要だ。 国内に入ってまで野宿などしたくはない。 「…宿は案外、近くにあるみたいですよ。値段も悪くありません。」 アクィラが半ば強制的に宿を決めたが、異論は無かった。 それもそのはずで、実際に行ってみればそこは、結構綺麗な宿で、それでいてとても綺麗だ。 これはかなり期待できる、と誰もが思って、宿の中へと入る。 綺麗なのは外見だけでは無いようだ。内装も整っている。『和』に統一されたその宿は、最早旅館と言える。
「すみません、此処に泊まりたいのですが、部屋は空いてますか?」 カウンターにいたユキメノコに向かって、アクィラが問い掛ける。 しかし、ユキメノコは暇そうにしているだけで、何の返事も返してこない。 もしや聞こえていなかったのか、と思ったアクィラがもう一度尋ねても、同じ反応が返ってきた。 「無視かよ…。」 フィアロがつまらなさそうに呟く。いい宿に泊まれると、浮かれていたらこれだ。 …とはいえ、客を無視する宿など聞いたことがない。 「…あの、」 急に、後ろから声がかかる。半ば驚きながら一同が振り向けば、そこにはキレイハナが立っていた。 「この国の宿、全部使えないんです。…私の家に泊まっていきませんか?」 小さな声で、少し怯えたように言う。 「宿が使えない…?どういうことだ?」 クロウが理解できない、という。それは他の三人も同じだった。 「それについても、私の家で説明します…是非。」 キレイハナの提案に、アクィラが頷き、色々聞けそうですから行きましょう、と了承する。 フィアロもその方が良いと答え、鳥四羽はキレイハナの家に泊めてもらうことにした。
キレイハナについて辿り着いた先は、国を出て少しの野原の中にある、小さな家だった。 入ってみれば、中からおかえり、と声が聞こえて、覗いて見れば、ドレディアと色違いのチェリムが椅子に座っていた。 「あっ、旅人さん〜?」 陽気にそう問い掛けてきたのはチェリムの方だった。 キレイハナが頷けば、そっか、と言って簡単な自己紹介をした。 「私、そこのキレイハナの友達のサクラだよ!宜しくね☆」 そう言ってバチッ☆っとウィンクするサクラに続けて、ドレディアの方も自己紹介を始めた。 「同じくキレイハナの友達の、ディアンよ。サクラとは、同じ家に住んでいる知り合いなの。宜しくね。」 これはまた、サクラと違って優雅に挨拶した。 …その中身はブラコンでシスコンのとんでも無い変態で二次元大好きな極度のネットオタク…なのだが、勿論、フィアロ達はそんなことは知らない。 ちなみに、サクラの方は明るい顔して、いつも陽気に振る舞っているが振る舞っているだけであってその腹の中はとても黒いというとんでも無い腹黒チェリムなのだが…当然、フィアロ達は知らない。 最後にキレイハナが自己紹介をして、名前がティオレだと言うことが判明し、草タイプ同士で時々集まっているのだと言った。
「…それで、宿が使えない、って、どういうことなんだ?」 家について早々、フィアロがティオレに尋ねる。 しかし、ティオレはそれには答えなかった。 「すみません。明日になってからお話しします。…見てもらった方が早いですので。 今日は、ゆっくりと休んで、旅の疲れを癒して下さい。 二階のお部屋にお布団が用意してあります、自由に使って下さい。 私は夕飯を用意するので一階に居ます。何かあったら呼んで下さい。 夕飯は用意出来次第、こちらからお呼びします。」 ティオレはそう言って小さくお辞儀をすると、台所へと向かった。 フィアロは、今日は何も聞けそうにない、と判断して二階に上がった。
「…折角話が聞けると思ったのですが。」アクィラが不機嫌そうに呟く。 「俺もだよ…っつっても、しょうがねぇだろ。明日は聞かせてくれるって言うしよ、明日まで待とうぜ?」 フィアロは今日はもう諦めきった様子で言葉を吐いた。 クロウもそれに頷き、「フィアロの言う通りだな。あのチェリムとドレディアも答えてくれない見たいだしな。 明日は聞かせてくれる、って言ってるんだ、明日まで待つしかない。 …にしても、見た方が早い、って、何がだ…?」 クロウがどうにもつっかかる、と首を傾げる。 「何を見りゃいいっつーんだよ…。まぁ、それもその内わかるか…。」 だがそんなクロウの疑問も、ファルはあっさりと片付けた。
そうこうしている内に、夕飯に呼ばれ、七人で賑やかな食事を楽しんだ。 ディアンやサクラも泊まっていくようで、フィアロ達の隣の部屋えと入っていった。 フィアロ達もそろそろ寝ようと部屋に入った途端、一番最初に入ったアクィラがいきなり叫んだ。 「ちょ、ちょっと!国が、国のお城が燃えてますよ!!」 その言葉に他の三人も驚いて、動かない国が見える窓によった。 アクィラが言ったのは事実で、国のまん中に立つ大きなお城からは真っ赤な炎が上がっていた。 それが真ん中から、まるで地震のように周りへと広がっていき、気付けば、国全体が燃え盛っていた。 「どういうことだ…?」 フィアロ達が唖然として言葉を無くしていると、後ろでドアの開く音がした。 鳥四羽が一斉に振り向けば、そこに立っているのはティオレだった。
「見ればわかる、と言ったのはこれのことです。…明日、詳しくお話しします。」 彼女は静かにそう告げると、ゆっくりとドアを閉めて、一階へと降りていった。
フィアロ達は、何が起こっているのかも分からないままに、その日は布団が潜り込んだ。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.32 ) |
- 日時: 2014/10/13 04:12:48
- 名前: 少佐@ツンデレ◇PmkXtdTtWWM ID:1A2xkYcY
- ーーーこんばんわァ!! 桜月さんん!! 更新、長らくお待ちしておりました。も、もう暗い闇のそこで、半世紀ほど待ったんですからねェ!/// ゆっ許さないんだからねっ!!
―感想というか妄想というか・・・その中庸(笑)
物語は主人公フィアロ(=ファイアロー)の幼少期の回想から始まる。
彼はたぶん親か祖父母だがわからないが、『薔薇館』という館に一人暮らす少女の物語を聞き、淡い思いを寄せる。しかし、数年後、薔薇館焼失のニュースが彼を襲う。どうやら何者かに放火されたらしい・・・何だか三島由紀夫の『金閣寺』の冒頭をおもわせるプロローグだが( 最初は似ていますが全く違います(笑) )、フィアロはめげずに中学時代の仲間二人と『薔薇館』があった跡地を訪ねる旅に出る。題名に『大航空時代の探し物』とあるが、彼の探し物は本当に『薔薇館』なのだろうか?・・・・・いや、私は違うと思う。詳しくはまた今度。 話の流れをみていこう。
彼らは旅先で様々な国を訪れる。長く度重なる戦争の影響か、国勢が急に衰えた『落ちた人々の国』、外面は綺麗に取り繕ってはいるが内面が一切見えてこない(もしくは、不動な・・・?)『動かない国』・・・これらの国々の雰囲気から私なりに考察できることは、どうやら舞台設定である大航空時代という時代は、それほど良い時代ではないらしい。人間はおかしな生き物で、幸福な瞬間を迎える用意はできるが、幸福な時代を迎える用意はできない。出番が少ないファル(=ムクホーク)の冒頭の言葉にあるように、科学技術の著しい発達が不便を解消して、鳥ポケたちの存在意義を奪うことに、今や勝利ともいえる歓声の声が聞えているように見える。もっとも、それは日々の生活が科学に支配され始めているということなのだが。彼女なりの皮肉だろうか?うーん、非常に見事だ(汗)
本作品の大きなテーマは、反‐技術であろう。科学者は精神を持たない。(真理への意志を持つとは思うが) どこでも自分を貫けるサリアス様のような精神を持つ者だけが、技術や学問を持つべきであろう、そうでなければ、技術や学問は社会的に危険なものになる。薬漬けにされて、ジャンキー化した狂気の大衆がサリアス様を襲うシーンを見ればよくわかる。出だしからなかなか哲学的思索を楽しませてくれる、そういう意味で言えば、彼女の他の作品、『不思議な生き物の集う書庫〜cherry blossom〜』『薬術師と罪の旅〜beautiful rose〜』と本作は一線を画している。登場するポケモンたちが過去の作品に登場したポケモンであるからといって、過去作の総決算、続編として読むのは失礼であろう。これは続編であって、続編ではない。彼女の新しい試みだ。・・・・・しばらく見ないうちに、どうやら作家から謀将に変わってしまったようだ、誰の影響だかわからないが、容疑者として挙げられるのは広島のあの武将。令状はもうとっている、あとで逮捕しに行こう(笑)
長々と書いてしまったが、今後の展開として、サクラやブラコン姉さんのような桜館の住人たちがどのようにフィアロたちと動いてくれるのか非常に楽しみだ。キール!キール!キール! ・・・・・しっ、失敬。『動かない国』がどのようなモノなのかも気になる。続きが気になるのは確かだが、彼女には自分なりのペースで書いてほしい。更新早よしろ!なんてミアレ出版の編集長の言葉だ。自分の書きたい話を自分のペースで書いてください、ずっと読者としてついていきます。・・・え!?す、ストーカーだなんて大げさなァ!
以上、失礼しました。 ケイレイ!
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.33 ) |
- 日時: 2014/10/13 10:26:58
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:0i0KP10M
- >>少佐さん
少佐さん、こんにちは〜。 遅くなってしまって、すみません;; 長いこと待ってて頂けたとは…!嬉しい限りです。 ああ、でも、暗い闇の底で半世紀なんて凄く申し訳ないです。すみません。 更新ペース上げろってことですよね…!上がるよう努めます。
【追記】 流石少佐さん、鋭い…! そうですね、何を探しているかはネタバレなので書けませんが…。 薔薇館では無い…鋭いです。
仰る通り、かなり荒れている時代です。 落ちた人々の国は戦争と欲に溺れた人々の成れの果て、のような国です。 この国、豊かになりたい、という欲のもとに薬という科学兵器を利用してまで隣国に戦争を仕掛けた国ですが、 度重なる敗戦により国は衰退し、最後は自分達が生み出した科学兵器にその身を滅ぼされました。 強すぎる欲は己の身を滅ぼす、と言ったところでしょうか。 科学はいつだって、私達にとって便利なものであり、同時に、敵に回すと最も恐ろしい兵となるものでもある、と思っています。 地球温暖化が良い(?)例です。科学が正に今地球を滅ぼそうとしているように見えているので。…眼が可笑しいのでしょうか。
科学も技術も、使い方と目的次第。 そう考えると、サリアスは科者としてかなり良い人材になれますね(笑) 彼女は、毒薬や痺れ薬こそ開発しているものの、人を殺すような薬を嫌うので、毒を入れるにしても自分の身を守るために必要な量に留めていますし。裏設定ですが。 最近は環境に優しい科学とやらもあるし、既に科学や技術に頼って生きている身なので、科学、技術の全否定は出来ませんが、何も乱用しなくても、と思います。
動かない国については、人の動き、なんてものよりももっと大変なものが動きません。
…謀将、容疑者…?アッ、少佐さん、彼を逮捕なんてさせませんよ…!(笑)
突然の桜館キャラの登場でしたが、キールコール頂きましたし、絶対登場させますd 動かない国についても、現在執筆中なので、次の更新の時に明らかにできるかと…! あら、ストーカーだなんて、思っていませんよ(笑)
少佐さんなりの解説はやはり見ていて面白いです。 何より、読者の方が何を思って私の小説を見ているのか、それを知ることが出来るのは本当に嬉しいです。…そこからの発見もあるので(笑) 少佐さん、コメントありがとうございました!
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.34 ) |
- 日時: 2014/10/18 22:54:11
- 名前: ササミ◆.dvv.zVP1zE ID:Yl497wus
- おっと桜月さんの更新をしてるのは少佐さんだけじゃありませんよー?(ドヤ顔)
更新ペースは桜月さんのやりやすいペースが一番ですよ。無理してペースを上げてもいい方向に転ぶとは限りませんし。
・・・あまり誰かのところに書き込みしたことないのであとどういったことを書き込めばいいのかわからなくなっちゃいました。すみません(汗)
なにはともあれこれからも執筆の方頑張って下さい。応援しております
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.35 ) |
- 日時: 2014/10/19 10:16:42
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:0i0KP10M
- >>ササミさん
ササミさんまで…!ありがとうございます。
そうですね。無理に急いだりはしません。 自分のペース、かつ皆様を待たせ過ぎないペース…でしょうか。
いえ、書き込みして下さっただけでも嬉しいです…! コメントありがとうございました!
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.36 ) |
- 日時: 2014/10/26 20:10:21
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:0i0KP10M
- 「おはようございます。昨晩は眠れましたか?」
微笑みながらティオレはそう訊くが、眠れたかどうかは、フィアロ達の顔を見れば一目瞭然だった。 皆、昨日の出来事が気になって中々眠れなかったのだ。…一羽を省いては。 フィアロ、ファル、クロウが眠そうな顔をする中、アクィラだけはおはようございます、と清々しい表情で言った。 「アクィラ、お前…眠くねぇのかよ…」 「眠くなんて無いですよ。僕は昨晩眠れましたから。 …話を聞くときに眠いと内容が頭に入ってこない、と思えばすんなりと寝られました。」 清々しく言い放つアクィラに、フィアロは少し苛立ったが、それもほんの一瞬だった。 今はそれより、昨日のことについてティオレから聞くことのほうが先だ。 「昨日のことについて、話して頂けますか?」 先程の清々しさは何処へやら、真剣な顔でティオレに向き直るアクィラ。 ティオレも勿論です、と頷いて、話を始めた。 「…まず、外を。国が見えるはずです。」 そう言いながらティオレは窓をあけた。 そこからフィアロ達が国の方を見てみれば…、
昨日の戦火など嘘のように、何事も無かったかのように国はあった。 焼け落ちた筈の大きな城は堂々と高くそびえ、城壁は昨日此処に来たときと変わらない白さ。 城下町にも何の被害はなく、大通りではポケモン達が楽しそうに騒いでいた。
昨日の、燃え盛る業火が国を包み込んだ光景を思い出す。 あれだけの火なら、確実に、国は焼野原となっているはずだ。 …一体、どういうことなのか。
「リセットされるんです。…次の日になれば、何もかも。」 リセットされる。と、ティオレは言うが、それでもこの状況を飲み込むのは難しい。 果たして、ゲームのようなことが現実世界で起こるものなのか。 見えない疑問符がフィアロ達の頭の中に増えたが、お構い無しでティオレは言葉を続けた。 「動かない、と言うのは、時間が動かない、という意味何です。 あの国は、国主が戦で亡くなったその日をずっと繰り返しているんです。…何から何まで。 言葉も、それを言う時間も、行動も、風も、日付も、全て同じように繰り返されます。 …国主の死を悔やんだ全国民が、この日を繰り返して、国主の死を回避しようとした結果です。」 感情の籠らない口調でティオレは淡々と言葉を紡いだ。 フィアロ達は驚きのあまり言葉を無くしていたが、アクィラが唐突に口を開く。 「…時間を動かす手段は、無いのでしょうか。」 「…ありますよ。ですが、どれだけ手を尽くそうと、無駄なんです。 時間が再び動くことを、国民が望んでいないんです。」 変化することを国民が嫌うのだと、ティオレは言う。 「たった1つだけなら、国民の意思に関係なく、時を動かす方法があるのですが…。」 最後を曖昧にしたまま、ティオレは口をつぐんだ。 どうやらあまり言いたくなさそうだが、フィアロはどうしても気になったようで、ティオレにその方法を尋ねた。 「…危険な方法ですが…。時の神様に頼む、という方法があります。」 抑揚の無い声でティオレは言った。 ファンタジーによくある返答に、フィアロ達は少し驚いたが、時の神様に心当たりがあるのか、納得したようだ。 「時の神様、ってまぁ、ディアルガのことだよね☆ …だけど、ディアルガを見つけるとなるよなぁ〜。」 話を聞いていたサクラが、場違いな明るい声で時の神様について短く述べた。 「ディアルガは、この世界には居ないのよね。」 サクラの言葉を繋げるように、聞き慣れない声が聞こえた。
声がした方を一同が振り返る。
そこに立っていたのは…、腰に刀を装備した、キルリアだった。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.37 ) |
- 日時: 2014/11/10 18:14:15
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:WPuCNk8.
- 「あれっ、キーちゃんも来たんだ?」
突然表れたキルリアを、『キーちゃん』と陽気な声でサクラは呼んだ。 しかし、「…なんてね。」と続けた声は、明らかに寂しそうだった。 「ゾロちゃん、声がそのまんまだよ。あと、耳。」 キーちゃん、と呼ばれたキルリアが、あからさまに舌打ちすると、目の前にいたキルリアが突然ゾロアに変わった。 「何だよー、サクラは騙せないのかよ。 …騙そうとした訳じゃないけどさ! それで、サクラも、おb…ディアンも、キール姉さんの居場所掴めたの?」 変わって早々、妙なことを言い始めた。 …居場所を掴めたのか、とはどういうことだろう。 「全然。キーちゃん、何処に行っちゃったか分かんないし。 刀…は無かったけど、数少ないキーちゃんの私物は残ってたし、部屋ぐちゃぐちゃだったし、自分から出ていった、ってことは無いよねぇ。」 「何の足跡も見つからないんですもの、これじゃあ何処を探せば良いのかも分からないわ。」 サクラとディアンが順番にそう言った。 「…その、キール、って人、行方不明…何ですか?」 アクィラが遠慮がちにサクラとディアンに尋ねると、二人は何も言わずに頷いた。 「無事、生きていてくれると良いのだけ「生きてるよー?」れど。」 突然、聞き慣れない声が部屋の中に響いた。 ディアンが発言し終わらない内に出された声。 その主は、この家の玄関に居る、ということは見るまでも無かった。
突然の来訪者は言う。 「刀を持ったキルリア、つまりキールだけど」「けどー。」 「大丈夫、ちゃーんと無事、生きてるよー?」「大丈夫ー。」
「危害を加えるつもりは無いけど…、利用は、させて貰うよ?」
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.38 ) |
- 日時: 2014/12/14 10:53:20
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:30B0r3tk
- 更新遅くなっていて申し訳ありません。1ヶ月ぶりですね、桜です。
何も言わずに放置もどうかと思ったので、少し。更新じゃないです。すみません。
現在、下書きで続きを執筆してるのですが、戦闘シーンの表現につまづいてます。 次の更新は暫くまって頂くかもしれません。最悪、年明けです。
更新を待って下さってる方、本当にすみません。では、失礼します。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.39 ) |
- 日時: 2015/01/01 08:09:37
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:oE8qANA.
- 皆様、あけましておめでとうございます!
去年は本当にありがとうございました。 コメント下さった方々、そうでなくとも読んで下さった方々、とても嬉しかったです。
そして、今年も宜しくお願いします。 この小説もまだまだ序盤です。 早速詰んでますが良ければ流し読み程度でも最後まで読んで頂けたら、と思います。
それでは皆様、良いお正月を!小説の更新じゃなくてすみませんっ!
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.40 ) |
- 日時: 2015/01/01 12:54:30
- 名前: ササミ◆.dvv.zVP1zE ID:XF.HNC5g
- 桜月さんあけましておめでとうございます!
毎度楽しく読ませていただいておりますササミです(*´ω`*) 今年も気長に更新お待ちしております。
今年もよろしくお願いします! ええ、完結するまでいつまでも待ちますよーw
ではでは、良いお正月を!
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.41 ) |
- 日時: 2015/01/04 22:56:49
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:oE8qANA.
- >>ササミさん
返信遅くなってすみません。
あけましておめでとうございます! 昨年は本当にありがとうございました。 こちらこそ、今年も宜しくお願いしますね。
小説は今月中に少し更新できそうですがそれからはお待ち頂くかと思います…。 亀更新なのに待っていて頂けるなんて…本当に嬉しいです…!
ササミさん、コメントありがとうございました!
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.42 ) |
- 日時: 2015/01/07 22:04:16
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:oE8qANA.
- 桜「参照1000突破、ありがとうございます!感謝!」
フィアロ(以下フ)「なんか、キター!って感じだな!!」 サ「今回はサクラちゃんも参加だよ☆ありがとー!」 桜「改めて、皆様こんにちは、桜です。 私、スマホで小説を書いているのですが、最近ちょっと設定をいじってしまって、キーボードがSimejiに変わっちゃったんですよね。 そしたら文字が非常に打ちづらくなりました。効率悪いです。」 フ「知るかよ…どうでもいいぜ、そんなん…。っていうか、続きは書けたのか?」 桜「いつでも投稿できますよ!」 フ「そっち先だろ!!」 桜「このあと、すぐに投稿する予定です。…軽くネタバレするといつもの展開に入ります。」 フ「ネタバレやめろ」 桜「そんなことより、私1つ悩んでいるのですが。 …HENTAIってどう書いたらかっこよくなると思います? ブラコンでシスコンの末期ネット中毒者なんですが…。」 サ「あ〜…アル中と同じ感じで書いとけばいんじゃない?」 桜「キャラ全然違いますけどね。サリアスはかっこよく書けてるか不安です。 サーナイトなのと、書きやすいのもあって出現率は高いですがその分扱いが酷い時もありそうです。」 フ(ちょっとまて…HENTAIって誰だ…) 桜「っていうか話が逸れました。HENTAIはかっこよくならない、で結論です。」 フ(HENTAIって誰なんだよ…。) 桜「ディアンのことです。」 フ「通じた?!」 桜「おっと、そろそろお開きにします。 皆様、1000回突破、本当にありがうございました。とても嬉しいです。 次は、1500の時にお会いしましょう!では!」
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.43 ) |
- 日時: 2015/01/07 22:05:18
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:oE8qANA.
- 「利用かぁ、それは困っちゃうかなぁ。ねぇ、願桜?」
先程まで明るかったサクラの笑みが黒いものへと変わる。 願桜、と呟いた瞬間、来訪者__チラチーノとチラーミィの姉妹__の背後に突然木の根が表れ、彼女達はなすすべも無く捕まってしまった。 「キーちゃんを利用しようなんて許せないよね☆ね、君達どうする?今すぐキーちゃん離す? …一戦殺ってもいいよ?その方がいいかな♪何かを決める時は戦闘で、ってね☆」 サクラが一方的に話す最中にも絡み付いた木の根が締まっていく。 「え…じゃあ、とりあえず、勝負!」「勝負、する!」 いきなり姉妹が声を張り上げる。 だよね、とサクラが笑ってディアンの方を向いた。 「じゃ、久々の戦闘といきますかぁ♪」 サクラの言葉にディアンが頷き、二刀の小刀を構える。 一方のサクラは、実は持っていた武器、弓の準備をした。 「準備おーけー!それじゃあいくよっ☆」
「「「「いざ、勝負!」」」」
戦闘の合図で、サクラはチラーミィと、ディアンはチラチーノと対面した。 「サクラちゃんが一気に殺っちゃうよ☆覚悟♪」 サクラが弓を構え、引いた弦を離した。 矢は真っ直ぐチラーミィへと突き進み、チラーミィの体力を大きく削った。 「う…でも、まだ…!」 だが、倒れた訳ではない。チラーミィは、反撃しようとサクラに狙いを定める。 「やるよ…はたく!」 サクラは避けられず、チラーミィの攻撃を正面からくらった。 その一撃でサクラの体力はあっという間に0になり、彼女はその場に倒れた。 …ちなみに、サクラは武器を使えばそれなりに強いが、彼女自身は普通のチェリムでは有り得ないほどに脆いのである。 「おぃおぃマジかよ…チラーミィ相手に負けるって…。 んじゃ、此処は俺が行くぜっ!」 サクラの弱さに驚きつつも、フィアロが戦闘態勢に入り、チラーミィの前へと歩みでる。 「今度は俺が相手になるぜ!」 そして、自身の体に炎を纏い、チラーミィ目掛けて物凄い速さで飛び立つ。 フィアロとチラーミィの間は一瞬で縮まり、そしてチラーミィに思いっ切りぶつかった。 「俺のブレイブバード、避けられねぇだろ?」
…チラーミィは倒れた。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.44 ) |
- 日時: 2015/02/14 01:06:06
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:0Mw8WYzI
- こんばんは、糖分が足りない桜月です。
バレンタインなのでチョコの話とか書いて載せたかったのですが、どうも無理っぽいです。 本編も全然更新できてなくてすみません。
代わりと言っては難ですが女性陣によるチョコレートをどうぞ。
[箱]×10
Kさん「無難な手作りチョコよ。」 Sさん「もち手作りだよ☆…不味いとか言ったら許さないからね?」 Dさん「これでも、料理は得意なのよ。ふふ…このチョコをゾロちゃんにも…ふふふ…」 Jさん「…何…手作り何て手間のかかることしないわよ。…来年からは。」 kさん「クッキーですよ!チョコは食べられちゃったので」 sさん「いつもの癖で、薬とお酒を混ぜちゃったのよ。…ごめんなさいね。」 Fさん「洋酒入りで、ちょっとビターだよぉ。料理は得意なの〜」 Bさん「こ、これは、その…そう!道に落ちてたのよ!たまたま!たまたま何だからっ!」 Vさん「手作りじゃないわよ。買ってきたの。」 Rさん「おにーさん、おねーさんに、ちょこれーと、だよ!!」
チョコレート作ってくれた方達です。 (。すでザーロ、タッレオィヴ、コンアビ、ウロフ、スアリサ、ーミュシカ、ヌンアョジ、ンアィデ、ラクサ、ルーキらか上、にみなち) これで全員かは覚えてないです…すみません。
最後の三人とか「誰?」状態だと思います。 グレイシアとエーフィとニンフィアです。
良ければ、お好きなのを一つ。
桜は…作ってません(
【追記】 女子の…友チョコとやらは凄いですね。 男子以上にチョコ貰えますね。
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Re: 大航空時代の探し物〜flying birds〜 ( No.45 ) |
- 日時: 2015/02/21 23:38:51
- 名前: 桜月◆OC1UlIKQvXk ID:4iCgyfig
- フィアロがチラーミィを倒したのと同時に、ディアンもチラチーノを倒した。
「こちらも、やりましたわ。」 ディアンが短刀をしまいながらサクラに近づいていく。 そして激しく揺さぶって、サクラを無理矢理に起こした。 「う…ありがとうディアン…いやぁ、チラーミィだからちょっと油断しちゃった☆」 サクラは悪びれずに、舌を出して右手で頭をコツンとついて見せた。 「どちらにしても、サクラは負けてましたわ。」 言い訳するサクラに、ディアンは鋭く突っ込みながらも、戦闘で使った短刀を鞘にしまった。 「…さて、キールの居場所はどこですの?負けたからには吐いて貰いますわ。」 ディアンはチラチーノを抱きあげながら二人に問う。 「う…この近く…」「近くに…いる…」 「近く…じゃあ分からないわね。道案内頼みますわ!」 そう言って、ディアンはチラチーノをぎゅっときつく抱き締めた。
ーーー某所ーーー
「…どこよ、ここ。」 目が覚めたキールは、自分が知らない場所に居ることに気付いた。 「刀は…手刀しか無いわね!」 だが、焦ることもなく、どちらかと言えば、この状況を楽しんでいるように見える。 「檻…っぽいわね。金属って手刀できれないしら。」 「貴方…囚われの身なのに煩いですよ。」 キールが騒いでいると、檻の外から誰かに突っ込まれた。 姿は、キールの位置からだと死角になって丁度見えない。看守だろうか? 「あら、そこに誰かいるの?暇だから話し相手になってくれないかしら。」 陽気な声で話し掛けると、大きな溜め息が聞こえた。 「危機感が無いですね…まぁ良いですよ、私も退屈してたので。」
以外と柔らかかった看守の態度に、キールはにっこりと笑うと、他愛もないことを色々話し始めた。
【ちょっとだけ大事なお知らせ】 次回の更新…の前に、一旦休載させて頂きます。
と、言うのも、今番外編を書き進めていまして。 その更新が終了次第、こちらの更新も再開致します。 少しずつ書きためてあるので、そんなに長くはならないと思います。 番外編の更新が完了したらそのスレはあげる予定です。 それまで、暫しお待ち頂けると嬉しいです。
番外編がそこそこ重要だったりします。 詳しく書くと本編のネタバレになるので控えますが、 ある人とある人の関係について深く掘り下げていきます…。 二人の関係の深さを感じて頂けたらなぁと…
更新を楽しみにして下さっている方、本当に申し訳ありません。
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