ハッサム育成論
ハッサムの育成論。ポケモンブラック・ホワイト対応版。
ハッサムの種族値・タイプ相性・特性などのデータや、個体値・努力値・技などの育成型、役割関係を考察。
★メガハッサムの育成法はメガハッサム育成論の方を参照。
ハッサムの基本データ
全国 No.212 ハッサム | |||||||||||||||||||||
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種族値 | タイプ相性 | ||||||||||||||||||||
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×4 | 炎 | |||||||||||||||||||
×2 | |||||||||||||||||||||
×1/2 | 無 氷 超 虫 霊 竜 悪 鋼 | ||||||||||||||||||||
×1/4 | 草 | ||||||||||||||||||||
無効 | 毒 | ||||||||||||||||||||
特性 | |||||||||||||||||||||
むしのしらせ | 自分の残りHPが最大HPの1/3以下になると、むしタイプのわざの威力が1.5倍になる。 | ||||||||||||||||||||
テクニシャン | 威力60以下のわざの威力が1.5倍になる。 | ||||||||||||||||||||
隠れ特性 (夢特性) | |||||||||||||||||||||
ライトメタル | 自分の重さが半分になる。 |
ハッサムのさらに詳細なデータはポケモン図鑑 ハッサムを参照 (覚える技・入手方法等の詳細なデータを確認できます) 。
ハッサムの特徴
【良いところ】
- 鋼タイプのため、耐性が多く様々な相手に繰り出せます。超霊 (エスパー・ゴースト) への耐性だけでなく、ドラゴン・草・氷タイプなど特殊技がメジャーな多くのタイプに耐性を持ちます。ラティオスやランクルスなどの特殊エースから草・氷などのマイナータイプまで役割範囲に入ります。
特殊アタッカーへの繰り出しだけでなく、物理アタッカーへの耐性も見逃せません。バンギラスへの繰り出しや、鋼タイプを活かしたドラゴンの「げきりん」ストッパーとしても期待できます。
このように、ハッサムは対応範囲が広い便利なポケモンです。パーティに入れておけば、出番がないということはまずありません。 - 「とんぼがえり」サポート (後攻蜻蛉) が強力なポケモンです。後攻蜻蛉には2つのメリットがあります。
1つは、交代読みで使い、交代先の相手を見てからこちらも有利なポケモンに交代できること。これによりハッサムが苦手な相手を繰り出されても、次ターンに有利対峙を作れます。
もう1つは、タイマンには強いが交換では出しにくいアタッカーを繰り出すチャンスを作れること。ゴウカザルやテラキオンといったポケモンがこれに当てはまり、パーティにハッサムがいることで降臨回数を稼げます。
ハッサムはタイプ耐性が豊富で繰り出しやすいポケモンなので、後攻蜻蛉サポートのチャンスを作りやすいです。これは「とんぼがえり」ができないシュバルゴにはないメリットです。
【悪いところ】
- ハッサムの古き王道といえば超霊狩り型でした。相手のエスパー・ゴーストだけでなく、ドラゴンへの耐性を活かしてラティオスに「おいうち」で遂行もできます。しかし「おいうち」のプレッシャーからエスパー・ゴースト相手は「めざめるパワー炎」の所持率が高く、またゴースト相手は「おにび」「さいみんじゅつ」といった技を持つためハッサムの繰り出しは安定しません。ブラックホワイトではシュバルゴやナットレイといった鋼タイプが増え、炎技の所持率が高まったのもハッサムには逆風です。また「おいうち」要員としては、バンギラスやシュバルゴといったハッサムよりも耐久が安定するポケモンが新登場。これもハッサムの「おいうち」要員としての価値を下げています。
ハッサムの型
【超霊狩り型】
- 特性 :
- テクニシャン
- 性格 :
- しんちょう or いじっぱり
- 努力値:
- ①HP252 特防252
②耐久調整 攻撃調整 - 持ち物:
- オボンのみ or オッカのみ
- 確定技:
- おいうち / とんぼがえり / バレットパンチ
- 選択肢:
- はねやすめ / ばかぢから / どくどく / つるぎのまい
前世代からの古き良き型。ラティオス・ゲンガーなどの超霊を「おいうち」で逃がさずに狩るのを目指します。
実戦で超霊狩りは「めざめるパワー炎」の所持率から安定しません。実質、豊富な耐性を活かした草・氷・ノーマルタイプなどの流しが役割です。
BWではバンギラスやシュバルゴなどハッサムよりも優秀な「おいうち」要員が登場しましたが、ハッサムの価値はあくまでも後攻蜻蛉サポートにあります。
◆特性について
「バレットパンチ」と好相性の「テクニシャン」です。
◆性格・努力値について
①高火力のラティオスに繰り出すため、特防特化がベース。
②耐久調整します。まずHPに全振りした後に、防御と特防に振るのがベース。
特防を削った残りは攻撃に回してもよいですが、防御に割くと物理ポケモンとのタイマンに役立ちます。
↓は調整の例。努力値が足りないケースでは、確定耐えまで振らなくとも高乱数耐えで妥協するのもアリ。
☆オボンのみ込み2発耐え調整→1発のダメージが最大HPの5/8未満に収まればOK
[特殊耐久]
仮想敵への繰り出しに合わせて調整。
- (性格いじっぱり) 特攻全振り性格補正無しゲンガー@いのちのたま の「きあいだま」をオボンのみ込み2発耐え
☆火力はゲンガーの「きあいだま」=ラティオスの「かみなり」 - (性格いじっぱり) 特攻無振りスイクンの「なみのり」3発耐え
☆特攻に振ったスイクンに合わせたり、オボンのみ込みで考えてもOK - (性格しんちょう) 特攻全振り性格補正無しラティオス@こだわりメガネ の「かみなり」をオボンのみ込み2発耐え
[物理耐久]
調整必須ではありませんが、メタグロス・ガブリアスといったメジャーな物理相手とのタイマンに強くなります。
- 攻撃特化メタグロス@こだわりハチマキ の「じしん」をオボンのみ込み2発耐え
☆同時に攻撃全振り性格補正無しテラキオン@こだわりハチマキ の「インファイト」耐えもクリア - 攻撃全振り性格補正無しガブリアスの「じしん」2発耐え
☆「オボンのみ」が発動せずに落とされるのを防げるが、防御にかなり割かれる
[攻撃]
性格がいじっぱりのとき、耐久調整の余りを振るのが基本。振っておくと何かと便利です。下記の調整が面倒でも、できれば100くらいの努力値は割きたいです。
- (性格いじっぱり) HP4振りゲンガーを交代際「おいうち」で確定1発
☆ゲンガーへの繰り出しは安定しないが、他の味方が「さいみんじゅつ」で眠った後なら繰り出せる - (性格いじっぱり) 対「りゅうのまい」ギャラドス調整で防御にも振ったラティアスを「おいうち」で確定2発
☆ラティアスはギャラドス@いのちのたまorたつじんのおび の「りゅうのまい」+「こおりのキバ」耐え調整で計算
◆持ち物について
- オボンのみ :
ラティオス@こだわりメガネ への繰り出し安定のために。 - オッカのみ :
「めざめるパワー炎」の奇襲が多いなら。
◆技について
- おいうち :
逃げる超霊への遂行技です。実戦では、読まれて相手が逃げないことも考慮。
☆「おいうち」の性能だけを考えるならバンギラスやシュバルゴの方が安定。ここではハッサムの【超霊狩り型】として紹介しているので確定技だが、「おいうち」を切っても単なる後攻蜻蛉サポート型として使える。ただしラティオス・ラティアスに逃げられるようになる - とんぼがえり :
交代読みの後攻蜻蛉サポート。ハッサムに不利な相手が繰り出されても、この技で逃げるので問題ありません。 - バレットパンチ :
役割を終えたバトル終盤に使います。体力が減った相手との撃ち合いに強め。 - はねやすめ :
交代読みで使い、繰り出せる回数を増やします。 - ばかぢから :
鋼タイプへの奇襲で、ジバコイルやルカリオに効果的。 - どくどく :
ブルンゲルやスイクンの耐久を落とせます。 - つるぎのまい :
積めれば「バレットパンチ」での抜きに期待できます。積んだターンに炎タイプに繰り出されるパターンにはまらないように注意。
【こだわりハチマキ型】
- 特性 :
- テクニシャン
- 性格 :
- いじっぱり
- 努力値:
- 攻撃252 素早さ調整 残りHP
- 持ち物:
- こだわりハチマキ
- 確定技:
- とんぼがえり / バレットパンチ
- 選択肢:
- ばかぢから / でんこうせっか / つばめがえし / つじぎり / むしくい
超霊を初めとしたハッサムの仮想敵は鋼対策の「めざめるパワー炎」の所持率が高め。またゲンガー等ゴーストタイプは「さいみんじゅつ」「おにび」が厄介で、ハッサムで役割が安定するとはいえません。上記【超霊狩り型】の役割遂行が難しくなったハッサムは「おいうち」を切り、「こだわりハチマキ」で火力を持たせる型がメジャーです。
豊富な耐性からピンポイント読みで繰り出し、交代読み「とんぼがえり」で相手を削ります。バトル序盤の行動は「とんぼがえり」ほぼ一択、終盤には「バレットパンチ」で抜きにも期待できます。
◆特性について
先制技と相性がよい「テクニシャン」です。
◆性格・努力値について
鉢巻の力を最大限に引き出せる攻撃特化・HP振りがベースとなる努力値。
素早さ調整はパーティと環境次第ですが、調整ハピナスやバンギラスを抜けると便利です。無振り70~85族抜き辺りからお好みで調整ですが、バンギラスが最速だと抜けないのには注意。面倒ならHPに全振りでもOKで、耐久確保にもなります。
◆持ち物について
- こだわりハチマキ :
序盤の「とんぼがえり」・終盤の「バレットパンチ」の火力UPに。
◆技について
- とんぼがえり :
序盤の安定行動です。交代読みで使います。 - バレットパンチ :
バトル終盤に使えば全抜きに期待できることも。 - ばかぢから :
ジバコイルやルカリオなど、鋼タイプへの対抗策。ハピナスも落とせます。 - でんこうせっか :
火力に期待できませんが、終盤でHPが削れたサンダースやスターミーに一発当てられます。 - つばめがえし :
「とんぼがえり」読みで来る格闘タイプに効果抜群。特にヘラクロスの4倍弱点を突けます。 - つじぎり :
虫技読みで来るゴーストタイプに効果抜群ですが、「バレットパンチ」もある上にピンポイントです。 - むしくい :
「テクニシャン」対象の虫技で、ハッサムの最高火力。「とんぼがえり」と異なり連打できます。下記【奇襲型】とも関係があります。
【耐久型】
- 特性 :
- テクニシャン
- 性格 :
- しんちょう or いじっぱり
- 努力値:
- 耐久調整 攻撃調整
- 持ち物:
- たべのこし
- 確定技:
- はねやすめ / どくどく
- 選択肢:
- バレットパンチ / むしくい / まもる / つるぎのまい
居座りを目指す型であり、後攻蜻蛉ハッサムとは違うポケモンといえます。「すながくれ」グライオンやスイクンといった相手とのタイマンに強いです。
「どくどく」+「まもる」でじわじわ削るか、「つるぎのまい」で圧力を掛けるのが戦法。
◆特性について
攻撃技と相性が良い「テクニシャン」。
◆性格・努力値について
上記【超霊狩り型】の耐久調整を参照。パーティ・環境と相談で。
◆持ち物について
- たべのこし :
再生回復「はねやすめ」と相性が良いアイテム。
◆技について
- はねやすめ :
回復連打で居座りを狙います。火力がない相手の前でなら居座れます。 - どくどく :
ブルンゲルやスイクンの耐久を落とせます。シンオウ世代ではグライオンにも刺さりましたが、イッシュ世代では夢特性「ポイズンヒール」があるので微妙。 - バレットパンチ :
攻撃技を最低1つは入れます。基本は使い勝手がよいこちら。 - むしくい :
「バレットパンチ」よりも火力に期待できますが、グライオンなどに弱め。 - まもる :
「たべのこし」の回復量と「どくどく」のダメージを稼ぎます。「こだわり○○」を持つ相手の技固定にも。 - つるぎのまい :
グライオンなど、火力がない相手とバトルが硬直状態になることの予防。
【奇襲型】
- 特性 :
- テクニシャン
- 性格 :
- いじっぱり
- 努力値:
- 攻撃252 素早さ調整 残りHP
- 持ち物:
- いのちのたま or こだわりハチマキ
- 確定技:
- むしくい / バレットパンチ
- 選択肢:
- つるぎのまい / ばかぢから / でんこうせっか / どくどく
敢えて後攻蜻蛉サポートを捨て、「むしくい」で奇襲する型です。「むしくい」は連打できる上に「テクニシャン」の対象です。とりあえず意表は突けますが、シンオウ世代ほどは突けないかも。
◆特性について
「むしくい」の威力が上がる「テクニシャン」です。
◆性格・努力値について
上記【こだわりハチマキ型】と基本的に同じ。
◆持ち物について
「むしくい」で削りたいので火力UPアイテムが基本。終盤「バレットパンチ」の火力UPにも。
- いのちのたま :
技が縛られないためピンポイント読みで起点にされにくいです。ハッサムの耐久を削るのがデメリット。 - こだわりハチマキ :
「むしくい」の火力が最大に。
◆技について
- むしくい :
「とんぼがえり」と異なり「テクニシャン」の対象。連打できる虫技です。 - バレットパンチ :
バトル終盤の抜きに期待。 - つるぎのまい :
「こだわりハチマキ」を持たないなら候補。火力がない相手と撃ち合い時に使えますが、交代読みで使うなら相手の交代先 (炎タイプなど) には細心の注意を。 - ばかぢから :
ジバコイルやルカリオなど、対鋼タイプ用。「こだわりハチマキ」装備ならハピナスも落とします。 - でんこうせっか :
火力に期待できませんが、終盤でHPが削れたサンダースやスターミーに一発当てられます。 - どくどく :
ブルンゲルやスイクンの耐久を落とします。
役割関係
【ハッサムを繰り出せるポケモン】
【ハッサムに繰り出されるポケモン】
繰り出される仮想敵は、基本的に「とんぼがえり」に耐性がある相手。「バレットパンチ」に耐性がない相手なら、交代読みの鉢巻バレパンが有効なケースも。
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