ゼルネアス育成論

【良いところ】

• ゼルネアスはポケモンXのパッケージポケモンで、伝説ポケモンだけに全体的に高い能力を持ちます。伝説ポケモンは素早さ90台のポケモンが多いですが、ゼルネアスの素早さは99に達します。そのためミュウツー・ルギア・パルキア以外の伝説ポケモンを全て抜くことができます。
• 伝説ポケモンはドラゴンポケモンが多くを占めますが、ゼルネアスはドラゴンに強いフェアリータイプです。よって相手の伝説ポケモンのドラゴン技読みでの無償降臨に期待でき、高めの素早さと相まってタイマン戦も強いです。
• ゼルネアスは専用技「ジオコントロール」を持ちます。「ジオコントロール」はゼルネアスの能力を上げる積み技で、1ターン目に溜め、2ターン目に特攻・特防・素早さを2段階ずつ上げます。2ターンかかる上に攻撃技でないのが微妙ですが、ゼルネアスに「パワフルハーブ」を持たせれば1ターンで発動させられます。「ジオコントロール」使用後は大きく上がった能力で全抜きを目指せます。
• ゼルネアスは専用特性「フェアリーオーラ」により自身のフェアリー技を強化できます。敵ポケモンが使うフェアリー技も同時に強化されてしまいますが、フェアリー技はサブウェポンとしてメジャーでないため、敵ポケモンがフェアリータイプでない限りあまり心配いりません。

【悪いところ】

• ゼルネアスは伝説ポケモンにも関わらず種族値150に達するステータスがなく、突出した能力を持ちません。ついでに種族値合計も他の伝説ポケモンより少なめで、少し低めの能力配分になっています。
• ゼルネアスは素の攻撃力が伝説ポケモンとしては低めですが、専用技「ジオコントロール」で火力アップして全抜きを狙えます。しかし「ジオコントロール」を積むには「パワフルハーブ」が必須なので、実質1回しか積めません。素の火力が高い全抜きエースなら一度失敗しても後で再度繰り出せばOKですが、ゼルネアスの場合は「ジオコントロール」を積んでから止まってしまったら再利用しにくいです。

【特殊アタッカー型】

特性　:

フェアリーオーラ

性格　:

ひかえめorおくびょう

努力値:

特攻全振り 素早さ調整 残りHP

持ち物:

せいれいプレートorいのちのたまorこだわりメガネ等

確定技:

ムーンフォース

選択肢:

きあいだま/めざめるパワー炎/めざめるパワー地面/
かみなり/10まんボルト/サイコキネシス/サイコショック/
インファイト/いわなだれ/みがわり/めいそう/アロマセラピー/ほえる

◆型について

• ゼルネアスは伝説戦で多いドラゴンポケモンに強いアタッカーです。「りゅうせいぐん」などのドラゴン技読みで無償降臨できるのが強みです。
• ゼルネアスのメインウェポンは威力95の「ムーンフォース」ですが、特性「フェアリーオーラ」により実質威力は126です。これは威力130の「りゅうせいぐん」に迫り、他の伝説ポケモンと比べてメインウェポンの威力に劣るわけではありません。
• ゼルネアスは「フェアリーオーラ」により火力に期待できますが、ゼルネアスの攻撃・特攻種族値はどちらも131しかありません。伝説ポケモンには150を超える攻撃系種族値から高威力技を放てるポケモンが多く、カイオーガのように天気を味方につけるポケモンもいるため、単純火力でゼルネアスは負けてしまいます。ゼルネアスを使うなら、伝説戦でメジャーなドラゴンに強いフェアリータイプであることを生かした戦い方が必須です。
• ゼルネアスは専用技「ジオコントロール」を覚えますが、「ジオコントロール」は中々使いにくい積み技です。「ジオコントロール」を生かした型は、下記【ジオコントロール型】の方を参照です。

◆特性について

• ゼルネアスの専用特性「フェアリーオーラ」によりメインウェポンが強化されます。

◆性格・努力値について

• 性格はひかえめorおくびょうから選択です。性格ひかえめにすると火力が高まりますが、最速86族～98族の相手が抜けなくなります。この素早さ帯には激戦区の90族や95族が含まれます。
  ゼルネアスの性格をひかえめにすると、ホウオウ・カイオーガ・グラードン・ディアルガ・ギラティナ・レシラム・ゼクロム・レックウザ・ブラックキュレム・ホワイトキュレムといった多くのポケモンを抜けないことがあります。ゼルネアスは折角多くの伝説ポケモンを抜ける素早さを持つので、それを生かすならおくびょうがオススメです。
• 努力値は、特殊アタッカーとして火力を確保するために特攻全振りとします。残りの努力値は素早さとHPに振り分けるのが無難です。
• ゼルネアスの素早さ調整先の例は以下です。
  【おくびょう】
  

  調整先	調整先の ポケモン例	必要努力値	素早さ実数値
  最速95族抜き	レックウザ、ブラックキュレム、ホワイトキュレム	228	162
  最速90族抜き	ホウオウ、カイオーガ、グラードン、ディアルガ、 レシラム、ゼクロム	188	157

  【ひかえめ】
  

  調整先	調整先の ポケモン例	必要努力値	素早さ実数値
  素早さ全振り 性格補正なし 95族抜き	レックウザ、ブラックキュレム、ホワイトキュレム	228	148
  素早さ全振り 性格補正なし 90族抜き	ホウオウ、カイオーガ、グラードン、ディアルガ、 レシラム、ゼクロム	188	143

  さらにこだわるならバトル環境に合わせ、相手のメジャーな素早さ帯に合わせてこちらも素早さ調整をかけてもOKです。ゼルネアスは大抵の伝説ポケモンより素早く、素早さに多めに振るだけで多くの相手を抜けます。

◆持ち物について

アイテムは大抵の物を使いこなせるのでお好みで。

• せいれいプレート:
  タイプ一致の「ムーンフォース」をさらに強化できます。
• いのちのたま:
  全ての攻撃技を強化できますが、反動ダメージで寿命が縮みます。ゼルネアスは耐久が低いポケモンではないため勿体ない面も。
• こだわりメガネ:
  ドラゴン技読みなどで繰り出し、相手の交代先に一発大ダメージを与えたらバトルから引くという使い方ができます。バトル終盤には高火力「ムーンフォース」連打という使い方も。

◆技について

「ムーンフォース」「選択肢」「選択肢」「選択肢」という技構成です。

• ムーンフォース:
  タイプ一致のメインウェポンで、ドラゴン相手への遂行技でもあります。特性「フェアリーオーラ」で強化されます。
• きあいだま:
  フェアリー技に耐性を持つ鋼ポケモンに効果抜群で、炎ポケモンには等倍ダメージを与えます。ゴースト複合鋼のギルガルドには無効化されるのが欠点です。また毒ポケモンにはフェアリー技と同様に半減されてしまいます。
  「きあいだま」は鋼相手に最大ダメージを与えられる技ですが、命中率が低すぎるため確定技には入れていません。ただし「きあいだま」を覚えさせないとしても、「めざめるパワー炎」「かみなり」など鋼ポケモンにダメージが入る技を持っておいた方が便利です。
• めざめるパワー炎:
  鋼ポケモンの弱点をつけます。ポケモンXYで威力60に下がった上に炎ポケモンに半減される点が微妙です。
  ハッサムやナットレイといった4倍弱点をつける相手になら大ダメージを与えられます。
• めざめるパワー地面:
  フェアリー技を半減する鋼・炎・毒ポケモン全ての弱点をつけ、メインウェポンとの相性が良いです。しかし低威力なので、ほぼ4倍弱点専用です。ヒードランの4倍弱点を突けますが、「めざめるパワー炎」と違いハッサムやナットレイの弱点はつけなくなります。
• かみなり・10まんボルト:
  ゼルネアスが苦手なホウオウや、カイオーガなどの水ポケモンに効果抜群な電気技です。また格闘技の効かないギルガルドに等倍ダメージを与えるのにも使えます。
  「かみなり」は威力110と高威力ですが、命中率が70と不安です。カイオーガが場に出ていれば「あめふらし」で天気が雨になっているはずで、「かみなり」は必中です。ホウオウを狙うなら微妙ですが、カイオーガを狙うならアリです。
  「10まんボルト」に関しては、威力が「フェアリーオーラ」込みの等倍「ムーンフォース」＞効果抜群「10まんボルト」なのでほぼホウオウ専用です。
• サイコキネシス・サイコショック:
  エスパー技はフェアリー技を半減してくる毒ポケモンに効果抜群です。「サイコキネシス」よりも「サイコショック」の方が少し低威力ですが、汎用性が高いです。
  「サイコショック」は特殊技ですが相手の防御でダメージ計算がされるため、特殊受けの突破に使える技です。しかし積み技で特攻を上げないとハピナスやラッキー＠しんかのきせきの突破は厳しく、積み技を使う前提ならそもそも他の技でも突破できます。
• インファイト:
  ハピナスの突破に使える物理格闘技。防御特化ハピナスでも突破できますが、ラッキー＠しんかのきせきの突破は厳しいです。他の用途はあまりありません。
• いわなだれ:
  ゼルネアスが苦手なホウオウの4倍弱点をつけます。
• みがわり:
  相手の交代読みで使えば、交代先の相手を見てから最適な攻撃技を選択できます。
• めいそう:
  特攻と特防を1段階ずつ上げる技。伝説戦では特殊技の方が多く使われる傾向にあるため、特防上昇も嬉しいです。専用技「ジオコントロール」より気軽に使える積み技です。
• アロマセラピー:
  パーティ全員を状態異常から回復させる技。催眠が流行っているバトル環境や、状態異常に弱いエースがいるパーティで候補に入ります。
• ほえる:
  相手を強制送還することで、積み技によるステータス上昇を解除できます。

【ジオコントロール型】

特性　:

フェアリーオーラ

性格　:

ひかえめ

努力値:

特攻全振り 素早さ調整 残りHP

持ち物:

パワフルハーブ

確定技:

ムーンフォース/ジオコントロール

選択肢:

きあいだま/めざめるパワー炎/めざめるパワー地面/
かみなり/10まんボルト/サイコショック/インファイト

◆型について

• ゼルネアスの専用技「ジオコントロール」で能力を一気に上げ、全抜きを狙う型です。
• 「ジオコントロール」を読まれると、積んだターンや次ターンに早々「ふきとばし」「ほえる」で強制交代させられ、ステータス上昇が解けてしまう危険があります。相手の積み対策のポケモンや耐久ポケモンに予めダメージを与えてから積んだ方が安全です。

◆特性について

• ゼルネアスの専用特性「フェアリーオーラ」によりメインウェポンが強化されます。

◆性格・努力値について

• ゼルネアスは「ジオコントロール」を積んだら後には引けないため、突破力を高めるひかえめ特攻特化がオススメです。性格ひかえめでも「ジオコントロール」後はほぼ全てのポケモンを抜くことができます。
• 残りの努力値は素早さ調整の後、HPに振ります。「ジオコントロール」後にどのポケモンを抜きたいかにより素早さに必要な努力値が変わります。素早さ調整先の例は以下です。
  

  調整先	調整先の ポケモン例	必要努力値	素早さ実数値
  最速110族＠こだわりスカーフ抜き	ラティオス、ゲンガー	116	134
  最速108族＠こだわりスカーフ抜き	テラキオン	108	133
  最速102族＠こだわりスカーフ抜き	ガブリアス	60	127
  最速100族＠こだわりスカーフ抜き	パルキア、リザードン	52	126

◆持ち物について

• パワフルハーブ:
  「ジオコントロール」を溜めターンなしで一度だけ使えます。

◆技について

「ムーンフォース」「ジオコントロール」「選択肢」「選択肢」という技構成です。

• ムーンフォース:
  タイプ一致のメインウェポンで、特性「フェアリーオーラ」で強化されます。
• ジオコントロール:
  ゼルネアスの専用技で、特攻・特防・素早さを2段階ずつ上げる積み技です。【ジオコントロール型】なので確定です。
  基本的に「パワフルハーブ」とセットで一度だけしか使えません。ハピナスやラッキー＠しんかのきせきといった低火力の相手に限っては、2ターンかけて積んでしまい突破する手もあります。
• きあいだま・めざめるパワー炎・めざめるパワー地面:
  鋼ポケモンの対策です。選択基準は上記【特殊アタッカー型】と同じです。
• かみなり・10まんボルト:
  ホウオウやカイオーガの弱点をついたり、鋼ポケモンに等倍ダメージを与えます。選択基準は【特殊アタッカー型】と同様です。
• サイコショック:
  エスパー技はフェアリー技を半減してくる毒ポケモンに効果抜群です。
  「サイコショック」は特殊技ですが相手の防御でダメージ計算がされます。「ジオコントロール」を積めば、性格補正なし防御振りハピナスの突破が可能です。それより物理耐久の高いずぶとい防御振りハピナス等の突破は厳しいですが、伝説解禁戦のハピナスは特殊耐久重視の構成が多いためチャンスはあります。ちなみにラッキー＠しんかのきせきの突破は厳しいです。
• インファイト:
  ハピナス対策ですが、他の用途に乏しいです。

【ゼルネアスを繰り出せるポケモン】

• レックウザ
• パルキア
• ギラティナ
• ゼクロム
• ラティアス
• ラティオス
• イベルタル

【ゼルネアスに繰り出されるポケモン】

• ホウオウ
• ルギア
• カイオーガ
• ギルガルド
• メタグロス
• ナットレイ
• クチート
• ドータクン
• ハッサム
• フシギバナ
• ハピナス
• ラッキー